「新シリーズと二代目でHOT LISTを席巻!」 ~キャロウェイ編~ 2014年 Vol.3
重心位置を縦方向に調整できる機構は、独自クラウンのおかげ
本年度の『HOT LIST JAPAN』において、キャロウェイは最多メダルを獲得したメーカーとなった。オデッセイのパターを含めると、受賞クラブはなんと17モデル。なかでも注目度が高いのは、キャロウェイ往年のブランド名を冠したBIG BERTHA(ビッグバーサ)の2つのドライバーだ。タイプの異なる2つのモデルが、ともにゴールド賞に輝いている。
「ビッグバーサは、キャロウェイの代名詞ともいえるブランドです。キャロウェイ創設者のイリー・リーブス・キャロウェイの理念であるDSPD(Demonstrably Superior & Pleasingly Different)、“明らかに優れていて、その違いを楽しむことができる”というクラブを具現化したものがビッグバーサと言えます。時代が変わってもその理念は受け継がれていて、新しい2つのビッグバーサ ドライバーにも新たなテクノロジーが詰め込まれています。
ビッグバーサ アルファ ドライバーは、開発当初から中~上級者に向けて設計したモデルです。グラビティコアという新発想のウエイトを使い、縦方向の重心位置を調整できるのが大きな特徴になっています。ドライバーで飛距離を伸ばせない大きな原因となっているのが、多すぎるバックスピン量です。スピン量の多いゴルファーは、これまではロフト角の小さいモデルを使ってスピン量を減らすしか選択肢がなかったのですが、それではボールの打ち出し角が低くなってしまう弊害がありました。そこで従来の打ち出し角を確保したまま、低スピンで飛ばせるように開発したのがビッグバーサ アルファなんです。このモデルは最適な重心位置からグラビティコアを上下反転させることで、さらに重心を下げることができます。石川遼プロはこのドライバーを使用し、従来モデルのレーザーフィット エクストリーム ドライバーよりもバックスピン量が200~300rpm減って、さらに飛ばしに最適な弾道が得られるようになりました」(倉島氏)
ビッグバーサの2つのドライバーには、キャロウェイ独自のフォージド・コンポジット・クラウンが採用されている。昨今ではチタンヘッドの製造技術が進歩し、わざわざクラウンにカーボン素材を採用するメーカーが少なくなっているが、この素材あってこそ、縦方向に重心位置を調整できる画期的な機能のドライバーを開発できたのだという。
「ビッグバーサ アルファ ドライバーに内蔵されるグラビティコアは、ヘッドの内部でクラウン部分に押しつけるように下から固定されています。チタンのクラウンの場合は、これができません。チタンで同じことをやろうとしても素材に弾性力がないので、下から押しつけたものがインパクトの衝撃で滑ってしまうからです」
つまりは、ヘッドのフリーウエイトを生み出すために開発されたキャロウェイの独自素材が、新たなキャロウェイの独自の調整機能を生み出したのだ。