岩井姉妹のドライバー 直ドラしやすいのはどっち? 合わせて中古市場もチェック
姉妹で優勝争いを演じた双子の姉・岩井明愛と妹・岩井千怜。プレーオフ2ホール目では、2人とも2打目でドライバーを選択し、直ドラ共演でギャラリーを沸かせた。中古ショップ的に2人のクラブセッティングの違いを分析してみよう。
ヨネックスと用具使用契約を結んでおり、ドライバーは共通してヨネックスの「EZONE GT」シリーズ(2022年)を使用。ただし、ヘッド体積が異なるモデルを手にしている。ドライビングディスタンス現在5位の千怜は「EZONE GT 425 ドライバー」のロフト角9度をチョイス。小ぶりなヘッドで操作性が高く、低スピン弾道が打ちやすい男前仕様。一方の明愛は「EZONE GT 450ドライバー」の9度を選択。こちらは操作性よりも寛容性を重視している仕様で、両モデルともに中古では3万円台後半から見つかった。千怜が使う「425」のほうがややシャローフェースで重心が低くヘッドが小ぶりのため、芝の抵抗を受けにくく直ドラしやすいだろう。シャフトは2人そろって「REXIS KAIZA」シリーズの50グラム台Sを装着しているが、千怜が先調子、明愛が中調子と微妙な違いがある。
フェアウェイウッドは千怜が2020年モデル「EZONE GT」の3番(15度)1本のみで、明愛は2022年モデル「EZONE GT」の3番(D/14.5度)と5番(18度)の2本体制。両者のは共にボールがつかまって上がりやすいモデルで、中古市場では20年モデルが1万円台後半から、22年モデルは2万円台前半からが相場。千怜は5Wの代わりに「EZONE FS ユーティリティ」の3番(19度)を入れている。こちらはヨネックスフィッティングスタジオ専用モデルなので中古ではレアだ。ロフト角が近くてもフェアウェイウッドとユーティリティでは弾道が異なる。コース攻略のイメージも微妙に違うのだろう。
アイアンとウェッジは同じモデルを使用し、6番アイアンを2本入れるセッティングも共通している。飛び系の「EZONE FS アイアン」(2021年)の6番(23度)を4番アイアン代わりに入れて、5番からPWは「EZONE CB511 フォージド アイアン」(2022年)を使っており、どちらのモデルも中古ではレア。アイアンのシャフトは千怜がカーボン、明愛はスチールを選択している。ウェッジは「EZONE W501」(2019年)。ロフト角も二人とも同じで、50度、54度、58度の3本。アマチュアでも扱いやすく、スピンがかけやすいモデルで、中古ショップでは1万円前後から見つかる。
パターは、千怜がオデッセイ「ホワイト・ホット OG #1WCS」を愛用。ブレードタイプのセンターシャフトのモデルで重心深度が浅めなので、ミスヒットには強くないがダイレクトな打感で距離感は出しやすい。明愛はテーラーメイド「スパイダーX カッパーホワイト スモールスラント」を使用。小ぶりなネオマレット形状で、ターゲットに対してセットアップしやすく、適度なオートマチックさが魅力のパター。ヘッドの塗装は傷が付きやすいので、クラブの程度を充分にチェックして購入するのが良いだろう。中古では、両モデルともに1万円台中盤からが相場だ。
同じようで微妙に異なる2人のセッティングは、ヘッドスピードが速いアマチュアゴルファーに参考になるだろう。ちなみに直ドラは、ライを確かめて上手く打たないと、ソールに傷が付き買い取り査定がマイナスになることがあるのでくれぐれもご注意を。