「レガシーブラック」に「初代ZX7」 アイアンの中古即買いリストをギアマニアが選出
中古ショップには最新モデルから往年の名器、珍しい地クラブなどが揃い、さながら“ゴルフギア博物館”の一面もある。そんなクラブの歴史を感じることができる中古屋店内で、ギアマニアを自負する筆者が選んだ名器を紹介していこう。今回は「軟鉄鍛造」編。
2016年「全英オープン」を制したヘンリック・ステンソンが使用し続けているモデル、キャロウェイの「レガシー ブラック」(2011年)は名器の評判。日本限定モデルだが、メーカーの担当者から紹介され、2013年から使用を開始した。コンパクトなヘッドサイズが特徴で、バウンスがしっかりと効いている実戦に強いクラブだ。スチールシャフト装着モデルは6本セットで2万円台後半からとお手頃だが、見つけるのはかなり苦労するはずだ。
発売当初に大ヒットし、今でも中古市場でなかなか見つからいのがダンロップ「スリクソン ZX7」(2020年)。6月に行われた米国男子ツアー「トラベラーズ選手権」で優勝したキーガン・ブラッドリーが使用している。コンパクトなヘッドながら、アマチュアでも打ちこなせる寛容性も備えたモデルで、スチールシャフト装着モデルなら6本セットで6万円台後半からが相場だ。
スリクソンの中では、松山英樹が長年愛用した「スリクソン Z945」(2014年)も人気でレアだ。マッスルバックだがボールが上がりやすく、山型の「ツアーV.T.ソール」により鋭角にヘッドを入れても弾かれない安心感がある。6本セットの中古価格が3万5千円前後に下がったことや、数量限定モデルだったこともあり、市場から姿を消した。
ブリヂストン「ツアーB X-CB」(2018年)も、レアな商品のため見つけたら即買いして良いだろう。深いキャビティと広めのソール幅で、アマチュアでも扱いやすいアスリート向けアイアン。アイアン巧者の木下稜介も愛用しており、スチールシャフト装着モデルは6本セットで3万円台からが相場。
軟鉄鍛造アイアンといえば、ミズノというイメージを持つ方も多いはず。特にマッスルバックの「MP33」(2001年)は名器として名高いが、発売から20年以上経過しているため、見つけるのはかなり難しい。ロフト角も7番アイアンで36度とかなり寝ているため、今後使う場合には他のクラブとのロフトピッチを見直すなど注意が必要だ。
見つけるのが難しいアイアンの名器たちは、現時点の基準においても充分に使える性能を保有している。2024年からすべてのゴルファーにアイアンの溝規制が適応される。2010年以前に発売されたアイアンは、R&Aのルール適合リストに掲載されていないとルール違反になることは押さえておいてもらいたい。ルール適合モデルかつ程度が良いものを見つけたら、即買いをオススメする。(文・田島基晴)
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