中井学のゴルフマネジメント

第1話 コースの罠を楽しもう!

2010/03/25 00:00

グリーン手前が大きく窪んだ罠

グリーンの手前が大きく窪んでいます。フェアウェイがグリーンまで、なだらかに続いているよりも、グリーンの手前が窪んでいる方が、ずっと近くに見えるので、距離の判断を誤ってしまったのです。

ショートした原因は番手のミス。危なく、自分のショットに不信感を募らせるところでしたが、余計な心配を振り払うことができました。マネジメントの意識を持ってミスを検証すれば、メンタルをより良い状態に保つこともできるのです。今度は、また同じミスが出ないよう、事前にマネジメントできますよね。

アドレスを狂わす罠

自分ではいつも通りに、アドレスしているつもりなのに、景色や傾斜に惑わされる場合もあります。分かりやすい例でいえば、打ち下ろしのショート。ターゲットが下に見えるので、狙う意識が下へ向いて、アドレスで右肩が前に出て、引っかけてしまったりするのです。

曲者は、分かりにくい傾斜の罠。一見フラットなライに見えるのに、実は微妙に上っていたり、逆に下っていたりすることもあります。そして、知らず知らずのうちにアドレスやショットのバランスが狂ってしまうんです。ミスショットが出たら、その地形を疑うことも忘れてはなりません。

風の罠

セカンド地点では、風がビュービューと吹き抜けていて、そのつもりで打ったけど、案外風に流されなかったという経験はありませんか。

打つ地点で風を感じていると、ついグリーンでも同じ風が吹いていると錯覚してしまいがち。しかし、ボールが風で持って行かれるのは、球の落ち際で失速した時です。見るべきところは、ボールの行った先の風の状態なのです。

もし、グリーンが高い木で囲まれているなら、明らかにフェアウェイとは風が違うはずですよね。無風かもしれないし、逆方向に舞っているかも知れません。ピンフラッグで風の状態を確認してみてください。

コースには他にもさまざまな罠があります。罠がないか常に意識して、それを見抜くことを楽しめば、きっとマネジメントが面白くなりますよ。

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■ 中井 学 プロフィール

1972(昭和47)年 大阪府豊中市生まれ。中学生でゴルフを始め、高校3年生時に日本ジュニア出場など活躍。92年に渡米し大学に通いながらゴルフの腕を磨く。現在はプロゴルフコーチとしてツアープロからアマチュアまで指導。

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