モンスターコースこそ、刻む勇気を! ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(前編)
ご乱心のN村、ラウンド中にスイング改造
「クラブチャンピオンを紹介してください」
なるほど、そういうことだったか。N村はホウライカントリー倶楽部の時と同じように、心強いパートナーとともにリベンジしたかったようだ。だが、ゴルフ5カントリー オークビレッヂ(旧・オークビレッヂゴルフクラブ)にはそもそもクラブチャンピオンがいないのだ。その代わりではないが、鈴木副支配人からこのような提案が。
「コースに所属するレッスンプロに頼んでみてはいかがでしょう。あっ、ちょうどいま上がってきたようですよ」
N村はお礼を言うと、その視線の先へ一目散に走り出す。向かった先には、艶やかな一団が待ち受けていた。多くの女性ゴルファーに囲まれる人こそ、当コース所属の比嘉強プロだ。沖縄県生まれの47歳。ツアーで活躍した比嘉勉プロの実弟。さらにイケメンと来れば、遠くからレッスンを受けに駆けつける女性ゴルファーが多いというのも頷ける。しかも、N村の突然の申し出を快く引き受けてくれた。なんて、いい人なんだ!
「N村さん、先は長いんです。まずは、リラックスしましょう!」
1番ホールのティグラウンドで比嘉プロが緊張をほぐそうと、肩を揉んでくれる。
どうやら、1番ホールは比嘉プロから見ても、このコースにしてはかなりやさしめだという。
GDOスコア管理アプリで抽出したホール・バイ・ホールの難易度ランキングを見ても14番目(※)。さらに下位のホールといえば、パー5や短いパー4。それを考えると絶好のサービスホールなのだが、N村は先ほどと同じボギーで微妙なスタートとなる。
(※)GDOスコア管理アプリは、累計50万人以上のゴルファーに愛用され、プレー中でも片手で簡単にスコア登録が操作できる。その膨大なデータの中から、2014年9月1日~2015年8月31日の1年間で、ゴルフ5カントリー オークビレッヂを回った平均スコア89以下の登録者のスコアをもとに集計
比嘉プロは、根っからのレッスンプロ。ゴルファーを上達に導きたいという熱い思いがひしひしと伝わる。
3番のロングホールに着くと、N村自慢の(!?)オーバースイング改善に着手し始め、コンパクトなトップとダイナミックなフォロースルーを中心に指導してくれた。ヘッド重量が感じられないトップの位置は何とも心もとない。トップ気味でなかなかイメージした弾道にはならない。それでも以前と比較して、飛距離こそ大して変わらないのに、直進性が出て方向性がアップ。N村は比嘉プロの言葉を信じて、ホールを進めることにした。
そもそも、これだけの難コースを回っている最中にスイング改造している場合なのだろうか……。