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スイング辞典by内藤雄士

正しい捻転ってどうなってんねん【レッスン用語♯16/捻転】

2025/03/14 11:00

シャローイング、スティープ、サイドベンド…、レッスン界には実に多くの専門用語があふれている。今企画はそうした一見難しそうなレッスン用語を、プロコーチ界の第一人者・内藤雄士に解説してもらう。“辞書”をひも解き、上達に役立ててもらいたい。16回目は「捻転」について。

体重移動も下半身リードも捻転があってこそ

正しい捻転ってどうなってんねん【レッスン用語♯16/捻転】 股関節が入った状態で右に体重移動すると捻転が生まれてくる 服部謙二郎
股関節が入った状態で右に体重移動すると捻転が生まれてくる

前回、前々回にお話しした体重移動や下半身リードというのは、捻転と密接に絡んできます。捻じれることで貯蓄されたパワーは、そこに脚の蹴りが入ることでスピードに変わっていきます。捻転には、まず上半身(胸椎)がキレイに回ることがまず大切。足がズレて一緒になって回っていくと捻転はできません。下半身をどっしりとさせた状態で胸椎を回していくことがベースになります。

首、胸、腰が捻じれた状態をダウンスイングまで維持

正しい捻転ってどうなってんねん【レッスン用語♯16/捻転】 股関節がしっかりと折りこまれることで捻じれが発生する(写真左) 服部謙二郎
股関節がしっかりと折りこまれることで捻じれが発生する(写真左)

股関節がしっかりと折りこまれている状態で胸椎を回していくと、お尻は目標方向に引っ張られます。これによって体の上下が捻じれていきます。またバックスイングで体を回転していくときに、顔が残っているので首も逆方向にねじれていきます。その首、胸、腰が捻じれた状態を、ダウンスイングまでほどかずに下ろしてきて、インパクトエリアで一気に解放することでスピードが出て、飛距離につながるわけです。

「Xファクター」が一番大きくなるのは切り返し

正しい捻転ってどうなってんねん【レッスン用語♯16/捻転】 腰は回り始めている中で胸は回転を待ってクラブを下ろす(写真右) 服部謙二郎
腰は回り始めている中で胸は回転を待ってクラブを下ろす(写真右)

肩の回転量と腰の回転量の差を「Xファクター」と呼びます。そのXファクターが一番出るところはどこだと思いますか。それはトップではなくて、切り返しのタイミングなんです。切り返しで左足を踏んで腰が回ろうとしている中で胸は回転せずに待っている。その時に肩と腰の捻転差が最も大きくなります。飛ぶ選手は、ここの捻じれが最も大きいんです。

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