コックのタイミングはいつ?【レッスン用語♯12/リストコック】
シャローイング、スティープ、サイドベンド…、レッスン界には実に多くの専門用語があふれている。今企画はそうした一見難しそうなレッスン用語を、プロコーチ界の第一人者・内藤雄士に解説してもらう。“辞書”をひも解き、上達に役立ててもらいたい。12回目は「リストコック」について。
「リストコック」とは
リストコックとは手首を親指方向に折る動きのことで、トップでは親指が(手首に対して)90度まで曲がる状態になります。これがいわゆるスイングのタメを作ります。トップではさらに右手が背屈(甲側に折る動き)した状態になります。
コックのタイミングは?
以前は始動してすぐにコックを入れて手首の形を作り、そこから体を回すのが主流でした。一方、最近のスイングのトレンドでは、早めにコックを入れる人は減り、どちらかというと右手の背屈を意識しながら体を回して、トップで自然にコッキングされた状態が主流になっています。プロもコックの意識がない人のほうが多いと思います。
なぜ始動でコックをやらなくなったのか?
胸を回して体をねじりながらトップを作る現代のスイングでは、早めにリストコックをする動きでは、体のひねるパワーが足りなくなりやすい。それがNGというわけではありませんが、手打ちを助長したり、振り遅れたりが起きやすい。効率のいいスイングを目指すなら、リストコックを意識する必要はないと思います。