舌の感度を高める「水生活」で味覚を育てるメリット
喉が渇いたら何を飲みますか? 日中であればコーヒーやお茶、ジュースなどを選ぶことが多いのではないでしょうか。オフィスでは、味つきの飲み物のペットボトルを持っている人をよく見かけますが、私のおススメは水です。
なぜなら、普段から水を飲むことが多い人は舌の感度が高く、味に敏感な傾向にあるためです。味に敏感な人ほど、塩分や糖分を過剰に摂取することなく、健康的な食生活を送りやすくなります。
ちなみに、ワインや日本酒に銘柄があるように、水にも特徴があります。ペットボトルで売られている硬度が違う水、つまり軟水と硬水では舌触りがまったく異なりますし、産地によって味の違いもあります。
ただ、水の違いに気づくには、味覚のセンサーになっている舌の感度が重要になります。お菓子やジャンクフードばかりを食べ、塩分や糖分を過剰に摂取していると、舌のセンサーが繊細な味の変化に気づきにくくなるのです。
もしも舌の状態をチェックしたければコンビニで様々な産地の水を用意してください。なかでも日本の軟水と海外の硬水の違いはわかりやすいのですが、日本の軟水同士の違いは難しいです。判別できない場合は食生活を変化させることをおススメします。
調味料を使わず、塩分や糖分を控えるようにする。たとえば、餃子を食べるときは何もつけずに食べる。とんかつのソースやサラダのドレッシングも同様です。外食であれば十分に味がついていることも多く、濃い味つけで食べるという習慣が私たちの味覚のセンサーを鈍らせています。
私自身、味に気をつけるいまでは、味噌汁の味はダシで十分なので味噌は少ししか使いません。化学調味料は舌がピリピリするので、誤って口にしたらすぐにでも舌磨きをしたくなります。
また、冬場のラウンド中はスポーツドリンクではなく水を飲むことで必要以上の水分摂取を防げます。スポーツドリンクには糖が20~30g(角砂糖約6~8個)入っているため、喉が渇きやすくなります。大量に汗をかく夏場はまだしも、冬場には適していません。
水を基本にする習慣には副産物的なメリットが多いです。2022年はお財布にもやさしい「水生活」を始めてみませんか?(平井孝幸・健康経営アドバイザー)
■ 平井孝幸(ひらい・たかゆき) プロフィール
株式会社イブキ代表。東京大学医学部附属病院22世紀医療センター 研究員。15歳でゴルフを始め、3カ月で「75」で回る。慶應義塾大学卒業後、ゴルフ事業で起業。2011年にIT企業に入社。15年から働く人の健康×パフォーマンスアップサポートを開始。2021年、増田哲仁プロとウェルビーイングゴルフプログラム『TenSwing』を開始。近著に「仕事で成果を出し続ける人が最高のコンディションを毎日維持するためにしていること」