カラーからウェッジorパター?「いやいや、ユーティリティです」【藤田寛之アプローチのレシピ#4/エッジまで1yd】
グリーン周りの名手・藤田寛之によるアプローチレッスン新連載。ライ、グリーン、ピンポジなどあらゆる状況下でのアプローチの打ち方や考え方を、それぞれ細かく解説してもらう。4回目は「エッジまで1yd」のカラーから。
1.クラブ選択をどう考えるか
ライが良くても、インパクトが不安定なウェッジではキャリーが出すぎたり、ショートしたりとミスが起きやすいものです。パターで行くのが安全で、イメージが出る方ならだいたい2mの範囲には収まると思います。ですが、1ydとはいえ芝生の影響はあり、どのような結果になるかは分かりません。だから基本の考え方として、カラーまでの1ydはキャリーで越したい。そこで登場するのがユーティリティです。インパクトの再現性が高く、1ydのキャリーも出せて、安全に芝生を越すことができます。
2.ボールに近づいてハンドアップで構える
ユーティリティのアプローチは難しいと感じる方も多いと思いますが、慣れれば簡単。両足はほぼ揃えて、ボールに近づいて構えます。ハンドアップの姿勢をとることで、最下点が安定してミスが減ります。打ち方はパターと同じ。ショルダーストロークでボールをとらえてください。
3.距離感を磨いておこう
ボールが少し浮いているケースが多い上に、ユーティリティにもロフトがあるので、安心してストロークしてください。慣れたらけっこうな武器になりますから、いざという時用に練習して、距離感をつかんでおくことをおススメします。
最後にレシピのご紹介です
エッジまで1ydのアプローチ
・パターのイメージが出るならパターで
・パターのイメージが出ない、ウェッジも不安なら迷わずユーティリティで
・1ydをキャリーで越したい
・両足は揃えて構える
・ボールに近づいてハンドアップに。最下点が安定する
・ストロークはパターと同じ
・ロフトがあるので無理に上げにいかないこと
藤田寛之 プロフィール
1969年、福岡県生まれ。専修大を経て92年にプロ入り。日本男子ツアーで20代で1勝、30代で5勝、40代で12勝を挙げた“中年の星”。2012年に年間4勝をマークし43歳で賞金王に輝く。シニア入り後は23年「日本シニアオープン」で優勝。24年「全米シニアオープン」ではリチャード・ブランドとのプレーオフで惜敗した。25年から主戦場を米国に移しPGAツアー・チャンピオンズで活躍中。小技の上手さはツアープロの間でも評判。