カン違いだらけのゴルフルール

“出ベソ”で打った球がOBゾーンへ 次は何打目?/ルールQ&A

2024/10/14 11:00

ティショットがOB方向へ。さらに同伴競技者からは「今のティアップは出べそだったね」と指摘。出べそとはティイングエリアを示す前方のティマーカーより、前にはみ出てボールを打ってしまうフライングの俗語。ティイングエリア外から打ったボールがOB区域に入った場合、次はどこから何打目?

まさに踏んだり蹴ったりの状況だが ここはちゃんと処置したいところ

■1
エリア外から打ったOBは無効で無罰。正しいティイングエリアから2打目を打つ。

■2
エリア外から打ったことで2罰打。OBは無効で、正しいティイングエリアから3打目を打つ。

■3
エリア外から打ったことで2罰打。OBの1罰打を加えて、正しいティイングエリアから4打目を打つ。

ティショットの後、彼のティペグが前方2つのティマーカーを結んだラインより10センチほど前に残っていたのが「出べそ」の動かぬ証拠。この場合、ティイングエリア外からプレーしたことで2罰打が科され、そのストロークは無効でカウントされません。ティイングエリアエリアとは「前方の左右2つのティマーカーと奥行き2クラブレングスの長方形のエリア」で、次打は正しいティイングエリアから3打目を打つことになります(規則6.1b)。

◇◇◇

正解は「2」

ティショットはボールがティイングエリア内にあればOK。スタンスはエリア外でも問題ありません。正しいティイングエリアから打ったボールだけがインプレーになります。(ルール解説&イラスト/小山混)

<ゴルフ規則>(抜粋)
規則6.1b
球はティイングエリアからプレーしなければならない

プレーヤーは規則6.2bに基づいてティイングエリアから球をプレーすることによって各ホールをスタートしなければならない。
ホールをスタートするプレーヤーがティイングエリアの外(同じホールや別のホールの異なるティイングエリアにある間違ったティマーカーからプレーした場合を含む)からプレーした場合:
(2) ストロークプレー。プレーヤーは一般の罰(2罰打)を受け、ティイングエリアから球をプレーすることによってその誤りを訂正しなければならない:
・ティイングエリアの外からプレーされた球はインプレーではない。
・そのストロークと、誤りを訂正する前に行ったストローク(行ったストロークと単にその球をプレーしたことに対する罰打を含む)はカウントしない。
・プレーヤーが別のホールを始めるためのストロークを行う前に、またはそのラウンドの最終ホールではそのプレーヤーのスコアカードを提出する前にその誤りを訂正しなかった場合、プレーヤーは失格となる。

■ 小山混 プロフィール

イラストレーター、ゴルフルール研究家。東京生まれ。立教大学卒。新聞・雑誌・Webで複雑なゴルフルールをやさしく解説。ゴルフは鹿沼CCの月例競技会にエントリー。HDCPは17。著書に『はじめてのゴルフルール』『New! いちばんたのしいレクリエーションゲーム』(主婦の友社)、『英語とゴルフ一石二鳥』(ゴルフダイジェスト社)がある。

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