カン違いだらけのゴルフルール

使わないクラブを砂の上に放り投げてからプレー。問題あり?/ルールQ&A

2024/10/27 13:51

フェアウェイバンカー内にクラブを2本持って入った。使用しない1本を砂の上に放り投げて(置いて)からプレー。何か問題はある?

テストのつもりはないんだけどなぁ…

■1
使わないクラブをバンカー内に放り投げても、砂のテストでなければ無罰。

■2
使わないクラブをバンカー内に放り投げると、砂のテストとされ1罰打。

■3
使わないクラブをバンカー内に放り投げると、プレー前にクラブが砂に触れたことで2罰打。

ボールがバンカー内にあるとき「故意に砂に触れてはいけない」のはバンカーの基本で違反は2罰打ですが、プレーに関係ない場所をレーキできれいにしたり、使わないもの、例えばレーキやパラソル、ペットボトルやタオルなどをバンカー内に置くことは許されています(規則12.2b(3))。

また、バンカーでは、クラブを2本持ち、ボールの近くまで行ってスタンスを取り、どちらのクラブを使うか迷うことがあります。このとき、プレー前に使わないもう1本を砂の上に放り投げても、砂質(砂のやわらかさなど)をテストする目的でなければ罰は科せられません(規則12.2b)。

◇◇◇

正解は「1」

ただし、そのクラブやレーキを「打つ方向」に向けて置くと、置いた瞬間に「プレーの線の指示」違反(2罰打)になるおそれがあるので、プレーに不要なものを砂の上に置く場合は、自分の背後に置くなどの注意が必要です。(ルール解説&イラスト/小山混)

<ゴルフ規則>(抜粋)
規則12.2b
バンカーの砂に触れることに関する制限
(1) 砂に触れた結果、罰を受ける場合。バンカー内の球に対してストロークを行う前に、プレーヤーは次のことをしてはならない
・砂の状態をテストしたり、次のストロークについての情報を得るために手、クラブ、レーキ、その他の物でそのバンカーの砂に故意に触れること。

(2) 砂に触れた結果、罰を受けない場合。ただし、(1)で扱われている場合を除き、この規則はプレーヤーがどのような方法でもそのバンカーの砂に触れることを禁止していない。例えば:
・練習スイングや、そのストロークのためのスタンスをとるために足を潜り込ませること。
・コースの保護のためにバンカーをならすこと。
・クラブ、用具、その他の物をバンカーに置くこと(投げる、または置くことによってのいずれの場合でも)。
規則12.2の違反の罰:一般の罰。

規則10.2b
他の援助 (3) 目標を定める、スタンスをとる、スイングすることを援助するために物を置いてはいけない。(例えば、プレーヤーが目標を定める、または足を置くことになる場所を示すために地面にクラブを置く)。プレーヤーがこの規則に違反した場合、ストロークを行う前にその物を取り除くことによって罰を免れることはできない。
規則10.2bの違反の罰:一般の罰。

■ 小山混 プロフィール

イラストレーター、ゴルフルール研究家。東京生まれ。立教大学卒。新聞・雑誌・Webで複雑なゴルフルールをやさしく解説。ゴルフは鹿沼CCの月例競技会にエントリー。HDCPは17。著書に『はじめてのゴルフルール』『New! いちばんたのしいレクリエーションゲーム』(主婦の友社)、『英語とゴルフ一石二鳥』(ゴルフダイジェスト社)がある。

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