トラクターのわだちにボールが。救済してプレーするのはアリ? /ルールQ&A

トラクターのわだちにボールが。救済してプレーするのはアリ? /ルールQ&A

ボールはフェアウェイのど真ん中に飛んだが、行ってみるとトラクターマーク(トラクターによって作られた車輪の跡=わだち)に入っていた。いいショットだったのにそれはないだろうと、勝手に修理地の救済を受けてプレーしたら…どうなる?

フェアウェイ上で起こったあるあるの正解は?

■1
トラクターのわだちは修理地扱いなので無罰。


■2
トラクターのわだちに救済はないので、1罰打を受ける。

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■3
トラクターのわだちに救済はないので、2罰打を受ける。

トラクターのわだちにボールが。救済してプレーするのはアリ? /ルールQ&A

沈んでいても関係なく打てる技術があればいいんだけどね…。

◇◇◇◇

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正解は「3」

■3
トラクターのわだちに救済はないので、2罰打を受ける。

【解説】
残念ながら、トラクターのわだちに救済はありません。なので、勝手に救済を受けて(ボールを拾い上げ、ドロップして)プレーすると一般の罰(2罰打)が科せられます。車輪の跡にボールが入っていたら打ちにくいし、ケースによっては救済があってしかるべき事例なのですが、定義に「トラクターによる轍(わだち)は修理地にならない」とあり、救済はなく、そのままプレーとなります(定義・修理地/1)。

コースを保守作業するトラクターや大型芝刈り機が通過した痕跡は、通常は残ることはありません。ですが、長雨が続くなどで地盤が緩みジェネラルエリアに深いわだちが残っている場合は、コース(委員会)がマーキングして修理地と認めるケースがあります。(ルール解説&イラスト/小山混)

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<ゴルフ規則>(抜粋)
規則を閲覧する/ルールの新用語「修理地」
委員会は、プレーに適さない箇所を杭やマーキングによって「修理地」と定めることができる。 修理地は、「動物の穴」「動かせない障害物」「一時的な水」とともに「異常なコース状態」のひとつとみなされ、球が修理地の中にある場合、罰なしでの救済が認められる。

修理地/1 管理スタッフが作った穴は、修理地としてマーキングされていなかったとしても、修理地である。しかしながら、管理スタッフが原因となったすべての損傷が自動的に修理地となるわけではない。
自動的に修理地とはならない損傷の例は次を含む:
・トラクターによる轍(しかし、委員会が深い轍を修理地と宣言することは正当化される)。
・パッティンググリーン面よりも沈み込んだ古いホールの埋め跡。

出典/(公財)日本ゴルフ協会発行2023ゴルフ規則/定義・修理地/1 より

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小山混 プロフィール

イラストレーター、ゴルフルール研究家。東京生まれ。立教大学卒。新聞・雑誌・Webで複雑なゴルフルールをやさしく解説。ゴルフは鹿沼CCの月例競技会にエントリー。HDCPは17。著書に『はじめてのゴルフルール』『New! いちばんたのしいレクリエーションゲーム』(主婦の友社)、『英語とゴルフ一石二鳥』(ゴルフダイジェスト社)がある。

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