サイエンスフィット レッスン

右を嫌うとチーピンが出る人はココをチェック

2021/04/17 12:00
3Dモーションキャプチャーでスイング中の動きをデータ化

中級者や、ときには上級者も悩まされることが多い、右へのプッシュアウトと左へのチーピンの繰り返し。体の回転を主体にスイングするボディターンタイプの場合、ダウンスイングで腰がしっかり回転せず、飛球線方向にスライドしてしまうことが原因に挙げられますが、グリップを意識するだけで、いとも簡単に直ってしまうケースもあります。右を嫌うと引っかけてしまうという方は、ぜひ参考にしてみてください!

今回の受講者は…「つかまえようとすると、つかまりすぎる」

弾道が一定せず、左右へのばらつきが見られます

「これまではフェードで安定していた時期もあったのですが、近ごろは右プッシュやスライス、そしてチーピンも出てしまう不安定な状態に陥っています。特に、右は絶対に避けたいというティショットの場面で、どうしてもチーピンになってしまうのが悩みです。おなかを回転させて振ることを意識していますが、解決の糸口が分かりません…」(小澤さん、ベストスコア79)。

ヘッド軌道(表の青点)はインサイドアウト・レベルブローで大きな問題なし

サイエンスフィットの強みは、その人の良いところと悪いところをデータ分析で瞬時に見極めて、問題の根本原因に素早くアプローチできることにあります。その人のレベルに応じて、ヘッド挙動解析、シャフト挙動解析、動作解析という順で、根本的な問題点にフォーカスしていきます。小澤さんの場合、インサイドアウト軌道のレベルブローでインパクトできているので、分析の第一段階であるヘッド挙動解析に大きな問題はありません。

リストターン比率の数値では「ボディターンタイプ」

シャフト挙動解析では、その人のスイングタイプなどを見極めます。ポイントとなるリストターン比率を見ると、小澤さんは体の回転を主体にして球をつかまえるボディターンタイプであることが分かります。タメが浅く、やや振り遅れている感じはありますが、ボディターンタイプの人は、ほとんどタメを意識する必要はありません。今のお悩みの根本的な原因ではないので、すぐに改善する必要はないでしょう。

アドレス時の左腕(Left Wrist)の内旋角度が57度と非常に多い

モーションキャプチャーを使って、体各部の回転量をリアルタイムで把握する動作解析に進みましょう。気になったのは、アドレスの時点で、左前腕の回転量が60度近くも内旋していて、フックグリップの傾向が強いことです。特に注目したいのは、その回転量が一定していないこと。アドレスのたびに、左腕の内旋角度の数値にバラつきが見られます。右を嫌うほどに引っかける現象は、ココが最大の原因と考えて間違いありません。

アドレス時の左腕の内旋角度はナチュラルグリップをキープせよ≫
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