サイエンスフィット レッスン

ショットが不安定になったら基本4原則をチェック

2021/12/24 17:00
モーションキャプチャーで見逃せないスイングの欠点が明らかに

突然ショットが不安定になるのは、よくあること。むしろ、安定したショットを維持するほうが難しいものです。しかし、日頃から基本に立ち返ることで、ショットの安定性は強化できます。今回お話するのは、初心者がまず押さえるべき4つの原則。中上級者の方も、ショットが不安定になってきたら、ぜひセルフチェックしてほしいスイングの基本です。

今回の受講者は…

「ずっとスライスに悩んでいますが、このところはスライスが出ればチーピンもあったり、トップしたり、ダフったりと、いろいろなミスが出てしまい、とても不安定な状態になっています。オーバースイングしないように意識していますが、自分のスイングをしっかりと身につけて、ショットを安定させたいですね」(池田さん、ゴルフ歴15年、スコア100前後)

スイングの課題をチャートでチェック。基本から見直すべき状態であることが分かった

ヘッド挙動、シャフト挙動、モーションキャプチャーによる体の動きの解析をひと通り行い、スイングの基本部分でいろいろと改善すべき点が明確になりました。ゴルフ歴が長い池田さんですが、初心者のうちにマスターしておくべき基本をしっかりと見直す必要があります。今回は内容が盛りだくさんになりますが、いつも立ち返るべきスイングの基本原則を挙げていきましょう。

ヘッド軌道に対してフェース角が5度以上オープンのままインパクトしている

第一に挙げられる問題が、フェースのコントロール。池田さんの場合、インパクトの瞬間にフェースがかなりオープンな状態になっています。これを、スイングでつかまえようとすると、必ずアウトサイドイン軌道に陥ります。幸い、池田さんのドライバーはインサウドアウトのアッパー軌道で問題ありませんが、このままでは左に出て右に大きく曲がる弾道がベースになり、それを嫌って手先でつかまえようとすると、ひどい引っかけが出るようになります。

左足と右足の荷重推移を見ると、テークバック中に重心位置がほとんど変わっていない

次に改善すべき点は、テークバックでの体重移動。アドレスからトップに至るまで、ほとんど右への体重移動がないことが問題で、いわゆる手打ちの状態になっています。プロは、テークバックでヘッドが30センチ程度動く段階から、大きく右に体重が乗っていきます。モーションキャプチャーによる動作解析では、胸の回転も非常に浅いことが判明しました。いろいろと直すところが多いのですが、マスターすべき順を追って、レッスンしていきましょう。

あっという間に安定感のあるスイングへ≫
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