サイエンスフィット レッスン

アマの4割がコレ!「フェースを閉じても直らないスライス」はどう直す?

2024/01/13 11:00
対処しているはずなのにスライスがまったく直らないという受講者

アマチュアゴルファーの約7割がスライスに悩んでいます。その第一の対処法としては、テークバックでフェースが開かないようにシャットフェースをキープすること。ところが、そのようにしてもスライスが改善しない人が4割くらい存在します。そんな方は今回のレッスンがピッタリと当てはまるはずです。

今回の受講者は…

「100切り目前なのですが、1ラウンドで5回くらいはスライスによるOBが出てしまい、なかなか100を切れません…。上級者の友人のアドバイスを受けて、フェースを開かないようにテークバックしてクラブをインサイドから下ろすように意識していますが、一向にスライスが直りません。球が低いのも気になります…」(宮崎さん 平均スコア105)

直らないスライスの原因をスイング解析で究明

矢印の先の青印が宮崎さん。インパクト直前のヘッドの動きを見るとレベルブローに近いアウトサイドイン軌道

ドライバーのインパクト時のヘッド軌道は3度強のアウトサイドインでレベルブローに近い数値となっています。ドライバーはインサイドアウト軌道のアッパーブローが理想なので、スイング軌道をまず改善していきたいところです。一般的なスライスの改善方法として、テークバックでフェースを開かせないやり方があります。ヘッド軌道が自然とインサイドアウト軌道へ修正され、スライスも収まることが多いのですが、どうして宮崎さんの場合はスライスが直らず軌道が悪いままなのでしょうか。

フェースを開かせない意識が強く、トップで左腕が20度しか内旋していない

宮崎さんのアウトサイドイン軌道が直らない原因は、ずばりトップ時の体の回転不足。トップで左肩が十分に入らなければ、ダウンスイングでクラブを下ろすスペースがなく、インサイドから下ろせないのです。なぜ体が十分に回らないのでしょうか。

ここには球をつかまえるためのスイングタイプが関係してきます。過去に説明しましたが、宮崎さんは左腕を脱力して前傾した状態のときに手の甲が飛球線方向に向く、リストワークを意識的に使ってスイングすべきタイプ。このような人がフェースを開かないように上げると、トップで左肩が十分に入りません。モーションキャプチャーのデータでは、トップまでで左腕が20度程度しか回旋しておらず、非常に窮屈な感じがしていると思います。

宮崎さんはテークバックで左腕を内旋させる方が体を回しやすくなるタイプ

テークバックでシャットフェースをキープする意識はいったん捨てましょう。宮崎さんはテークバックで左腕を内旋して適度にフェースを開く方が格段に振りやすくなりますし、ショットが安定してきます。わざわざ自分のタイプに合わないスイングを追い求める必要はありません。泥沼にハマる可能性が非常に高く、自分のタイプに従った練習をする方が、圧倒的に上達も早いものです。

自分に合ったテークバックで振りやすさが激変≫
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