タメようとしなくてもタマっちゃう法則【前編】
2017/11/09 11:30
「腕の戻り」に注目
ヘッド解析とシャフト解析を経た上で、体の動きの本質的な問題を見るために用いるのが動作解析です。全身にセンサーを付けた、モーションキャプチャーによって、体の動きを調べます。特に注目すべきは、トップからインパクトまでに、左腕の回旋がアドレス時の数値に戻っているかどうかです。上級者も含めて、ほとんどのアマチュアは、プロのような左腕の動きができていません。
澁谷さんの場合、アドレスからトップまでに、80度くらい内旋した左腕が、インパクトで40度しか外旋していないのです。つまり、80度開いた左腕が40度しか戻っていないので、当然、フェースが開いてインパクトしやすくなります。ところが、澁谷さんは身体能力が高いので、左手首を甲側に折ることで、上手く合わせているのです。フェース向きを上手く調整できるのですが、左手首が甲側に折れるので、すくい上げるインパクトになり、球が高く上がって、アイアンの番手ごとの飛距離差が出にくくなります。