スーパースローでスイング診断
撮影:ハイスピードコンパクトカメラ カシオEXILIM
安定したスイング軸
■このスイングの良い点
この方は体の動きが良いですね。背骨をスイング軸として、とても上手く体を回転させています。切り返し以降は左ひざを流すことなく、いわゆる左サイドの壁をキープしてスイングしています。安定さと回転スピードの両方を満たしているスイングですね。
■課題点
体と腕がうまく同調していないのが課題でしょう。バックスイングでコックをあまり使われていないのが分かります。コックを使わないとクラブの運動量が少なくなるので、ヒジを折ってトップの位置を作らなくてはいけません。
スーパースローで確認してみると、トップで体の回転が止まってから、15コマほど腕とクラブが単独で動いていることが確認できます。この時、体と腕の調和が崩れてしまうのです。ダウンスイングは上手く腕を振り戻されていますが、時として腕が遅れてプッシュボールや、それを嫌がってフック系のミスも出る可能性もあるでしょう。
■改善ポイント
リストコックを積極的に使うと良いでしょう。リストコックを使えば、体と腕の調和が保たれるだけでなく、今まで以上にヘッドスピードを加速させることができるはずです。リストコックを使う為のポイントは、まず手のひらではなく指先でクラブを握ることです。次にできるだけグリッププレッシャーを緩めることです。こうすれば今までよりも楽にスイングできて、より遠くへボールを飛ばすことができるでしょう。一定期間練習した後にスーパースロー機能を使って、トップの位置でのクラブと体の調和度合いをチェックしてみてくださいね。

堀尾研仁 ツアープロコーチ
1971年4月16日生まれ。デビッド・レッドベターに師事し、2002年よりツアープロの帯同コーチとして活動開始。翌2003年に田島創志プロ、2004年に高橋竜彦プロのコーチに就き、2選手の初優勝に貢献。2005年には谷口徹プロの帯同コーチとしてメジャートーナメントにも同行。現在は多数のツアープロのコーチを行う傍らアマチュアへのレッスンも精力的に行っている。











