上達ヒントの宝箱

【WORLD】いかにインパクトを迎えるか by ザック・ジョンソン

2012/01/23 09:00

「腕で身体をリード」するのが私のキーポイント

私がうまくボールを打っている時は、腕と身体の調和がとれている。ただし、ダウンスイングの始まりで、身体からスタートすることがある。ショットを曲げてしまうようなときはそうだ。自分では、バックスイングでもダウンスイングでも腕で身体をリードしたいのであって、その逆ではない。最近は、ボディターンについて語られることが多いので、あなたが聞いてきた話とは違うかもしれない。でも現実には、打ちはじめでゴルファーの多くは身体を回転させすぎて、腕を充分に振っていない。私の場合、回転が速すぎるのは臀部だ。このため身体がオープンに回転し、クラブをアウトサイドに押し出すため、カットにスイングして、引っかけやフェードを打つことになる。アマチュアの多くにとっての問題は、臀部ではなく肩が早く開きすぎることだ。結果は同じである。身体が正しい動きを外れ、腕の振りが遅れて、クラブがボールを斜めに横切る。ダウンスイングをピタリと決めるためのヒントが、いくつかある。(1)できるだけ長く、背中をターゲットに向けたままにすること。(2)インパクト時に胸がボールと正対するような感じにすること。こういったヒントによって、動きの大きすぎる身体によってスイングがリードされる代わりに、身体の正面で腕を振ることができる。試してみてほしい。そして私の2つのダウンスイングに関する練習ドリルをチェックしてほしい。

PUMP DRILL ポンプドリル

セットアップに入り、トップ(写真1)まで持っていってから、クラブをハーフウェイダウンまで振って止める練習をする。これを何回か繰り返すのだが、ポイントは臀部の捻転をゆるめないこと(写真2)。腕が身体の正面に下りてくるのを感じるだろう。しばらくしたら、ボールを何回か打ってみよう。トップまで行ったら2回ポンプダウンし、3回目にボールをヒットする。このドリルで、腕を生かせるようになる。

PREVIEW DRILL プレビュードリル

これは、身体が正しいインパクトを感じるようにするとても良い方法だ。アイアンを持ってアドレスし、次に良いインパクトポジションを真似してみるのだ。グリップを押し出し、体重を左足に移して、右足のつま先を立たせる。臀部はオープンになるが、胸はボールと正対する(写真)。このポジションを感じて、スイングをする時にこれを繰り返してみよう。

PHOTOGRAPHS BY / J.D. CUBAN
米国ゴルフダイジェスト社提携
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■ ザック・ジョンソン プロフィール

2003年ネイションワイドツアー賞金王となり、平均パット数も1.699でトップ。「パットが最大の武器」と自負する。2004年は米国ツアーデビュー9試合目で早々と初優勝を挙げた。プロ転向直後は投資家から経済的援助を受けていた。それから3年の07年、誰もが予想しえなかった「マスターズ」優勝という大金星をつかみトッププレーヤーの仲間入りを果たした。