155ydのパー3「6番だと大きくて7番だと短い…」“ビトウィーン”どう打つ? 横田英治
一歩上の実戦テクニック 横田英治「傾斜なりに敢えてフックさせる」つま先上がりプロの常識は? 横田英治
ティショットがスライスして右の傾斜地へ。コース内には留まったものの、つま先上がりのラフというまさにアマチュアにはよくあるシチュエーションだ。何とか挽回したいこの状況からの、セカンドショットの打ち方を横田英治プロに聞いてみた。
1. フックボールを嫌がらない
中上級者の皆さんは、つま先上がりの傾斜は球が左に曲がりやすいことを分かっていると思います。しかし、それを嫌がるあまり右に打ち出して木に当ててしまったり、逆に強く曲がり過ぎてグリーン左側まで飛んでいってしまったりと、曲がり幅をコントロールできていない方を多く見かけます。
つま先上がりの傾斜では、むしろフックがかかりやすいという特性を生かして、グリーンの右サイドを狙ってフックボールを打ちにいってください。傾斜に対して出やすいボールの回転とクラブの動きがフィットします。フックボールを嫌がらないことで、右に飛び出したり、フックしすぎてしまったりといったミスは少なくなると思います。
2. ひとつ大きめの番手を短く持つ
次は番手選びです。残りの距離が150ydですと、私であれば8番をしっかりフルスイングという距離ですが、今回のケースはライもいいので、ひとつ大きめの7番を選択します。ロフトが立つことで、球が左に行き過ぎてしまうミスを軽減してくれます。さらに少し短く握り、8番アイアンと同じ長さで持ちます。
傾斜地なので足元は不安定です。フルスイングの7、8割ぐらいの振り幅でコンパクトに振ると、ミート率も上がり距離感も出ると思います。
3. 右手の人差し指をしっかり効かせる
つま先上がりでは、球がクラブの先端に当たりやすかったり、ダフリやすかったりします。これは、通常より高い位置でクラブを扱うため、クラブヘッドが下(地面)へ向かう力がいつもより大きくなるためです。
起こりやすいミスを回避する方法があります。カギ型で握っている右手の人差し指をしっかり効かせ、スイング中はその部分でクラブの重さをしっかり感じながら支えます。そうすることでクラブヘッドが安定し、上下にズレるミスを軽減できます。
4. 体と球の距離感を変えない
ボールと体の距離感がいつもより近いのもつま先上がりの特徴です。頭を動かさず球をしっかり見て、距離感が近づいたり、離れたりしないように気を付けてください。自分の目に映るボールのサイズが、アドレスからインパクトまで変わらないように意識することで、ミートの確率はグンと上がります。
動画解説
今回のまとめ
つま先上がりのラフからのセカンドショット
・フックボールを嫌がらない
・ひとつ大きめの番手を短く持つ
・右手の人差し指をしっかり効かせる
・ボールと体の距離感を変えない
70台で回る上級者の多くは、ティショットで多少のミスをしたとしても、セカンドショットで挽回する技術を持っています。まさに今回のショットも、「一歩上」を目指すためには覚えておきたいテクニックです。難しい状況からビタッと寄せて仲間を驚かせましょう。
取材協力/富里ゴルフ倶楽部
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横田英治(よこた・えいじ) プロフィール
1971年広島県生まれ。現在は女子プロのコーチも務めるプロゴルファー。レッスンやギア解説に定評があり、メディアや雑誌など多方面で活躍する。自身がプロデュースしたゴルフサロン「CLUB HOUSE(クラブハウス)」の代表を務める。
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