「やり続ければプロになれる」脇元華“片手打ち10年”サクセスSTORY きっかけは片山晋呉

「やり続ければプロになれる」脇元華・片手打ち10年サクセスストーリー きっかけは片山晋呉
「50球ずつぐらいやってみてください」と脇元

脇元華が試合前の練習で必ずやっているルーティンをご存じだろうか。

右手、左手、それぞれの「片手打ち」だ。試合前、練習場に行くと、必ずウェッジで右手の片手打ちから打ち始め、次に左手にクラブを持ち変え、それぞれ3、4球ずつ打つ。「片手打ちはショットの土台。これが上手く当たらない日は、ショットの調子が良くないんです」。そう言って脇元は片手打ちを披露してくれた。左手一本で打った球は引く飛び出て、スピンがかかって止まった。

片手打ちを取り入れているツアープロは多いが、脇元の“歴”は長い。最初に始めたのは、彼女がまだジュニアゴルファーだった約10年前のこと。「高校の時に片山晋呉さんの合宿に参加させてもらって、その時に片手だけでめっちゃ球を打たされました(笑)。でも、『これをやっていればプロになれるよ』って言われたのは鮮明に覚えています」と脇元。まさに“水滴石を穿つ”。愚直に10年間続けたことで、ショットメーカー脇元華が誕生したわけだ。

「やり続ければプロになれる」脇元華・片手打ち10年サクセスストーリー きっかけは片山晋呉
ボールだけをとらえた時のウェッジの乾いた音が出ればOK

片山には「とにかく音を大事にして」と言われたそうで、「ウェッジの乾いたいい音が出ていればちゃんと当たった証拠。球がフェースに食いついて、チュッと低く飛んでいきます。悪い時はフェースに乗ってポコーンと上に上がってしまいます」と解説する。

右手と左手にはそれぞれ役割があり、「右手は右手首の角度を変えずにキープするための練習。左手はリードアームを低く長く使うための練習」と教えを述懐。「コツはとにかく下っ腹です」と言って下腹部を押さえる。「ここが抜けちゃうとテークバックで起き上がるし、フォローも抜ける。締まっていれば、フェースに乗るし、いい音も出る。フーっと息を吐いて腹圧をかけ、その上でお腹から生えたクラブが振られるように打つ。でんでん太鼓をイメージしてもらうといいかもです」

「やり続ければプロになれる」脇元華・片手打ち10年サクセスストーリー きっかけは片山晋呉
右手は「手首の角度キープ」、左手は「低く長くキープ」

片手打ちを長年続けていて、最近片山に褒められたという。「去年のアース(アース・モンダミンカップ)で、片山さんが臼井麗香ちゃんのキャディをやっていたんですよ。会場で私が片手打ちをやっていたら、『華ちゃんめっちゃ上手くなっているね』って。片山さんに褒められたの初めてだったので、すごくうれしかったです」。脇元は今でもショットに不安が出た時は、片手打ちの球数を増やしてスイングをリセットしているという。

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「お腹とクラブがセットで動くイメージ」と脇元

うなぎ職人は「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」と言うが、ゴルファーにとってはまさに「片手打ち一生」なのかもしれない。(編集部/服部謙二郎)

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