“最強最長寒波”が今週末から再びピークに 「営業orクローズ」 支配人を悩ます4つの判断基準

“最強最長寒波”再びピークに そもそもゴルフ場は「寒さ」だけではクローズしない!? その判断基準とは
週後半(28~30日頃)に再び強い寒気が入る予想(Karl Hendon/Getty Images)

今季“最強最長”と目される寒波が日本列島を覆い、各地で厳しい冷え込みや降雪が続いている。ピークは越えたものの今週も寒気の影響は続き、週末にかけて再び冬型の気圧配置が強まる模様。氷点下の状況では、固まった体で思うように動かず、スイングもままならない。そこで気になるのは、そもそも「寒さ」だけでゴルフ場はクローズするのか――。複数のゴルフ場関係者に話を聞いた。

「寒さ」だけでは判断できない“総合的ジャッジ”

全国140以上のゴルフ場を運営するパシフィックゴルフマネージメント(PGM)も、トーナメントコースからリゾートコースまで保有する太平洋クラブなどの大手グループも、各ゴルフ場の支配人に最終判断を委ねているという。

そこで、岐阜県可児市にある「名古屋ヒルズゴルフ倶楽部 ローズコース【PGM】」の林勇介(はやし・ゆうすけ)支配人に聞くと、「寒さだけではなかなか判断はつかないです」と即答。「同じ地域にあっても日当たり、標高、除雪体制、カート道の構造など、ゴルフ場ごとに条件は異なるため、一概には言えません。“営業orクローズ”は、全ての要素を鑑みて総合的に判断しています」

“最強最長寒波”再びピークに そもそもゴルフ場は「寒さ」だけではクローズしない!? その判断基準とは
「積雪3cm」が目安とは聞くが…(Silentfoto/Getty Images)

では“何cm積もったらクローズ”という一律の基準はないのか? 林支配人は「お客様と従業員の安全を最優先に総合的に判断しています」と、あくまでも規定がないことを強調する。日当たりや地形によって、雪や凍結の影響は各ゴルフ場で大きく異なり、毎年自然環境は違う。そこに規定となるマニュアルやルールはないという。

「前日に判断できる場合は早めにお客様に連絡していますが、前日が雪予報の場合でもすぐにクローズを決めるのではなく、スタート時間を遅らせるなど、ギリギリまで営業の可能性を探ります。それでも安全が確保できない場合のみ、クローズという判断になります」

支配人を悩ます4つの要素「正直、非常に難しい…」

“営業orクローズ”の目安となる規定はないものの、判断を迫られる支配人にとって頭を悩ます要素は大きく分けて4つ。

【1. グリーンの状態】
判断材料として真っ先に挙げられるのは、やはりグリーンの状態。「グリーンは基本的にシートをかけて保護しているため、朝の時点でシートを外す際に、積雪や霜の状況を確認しながら、開場できるかどうかを見極めています」

“最強最長寒波”再びピークに そもそもゴルフ場は「寒さ」だけではクローズしない!? その判断基準とは
雪が積もり、霜の降りたグリーン(Darren Carroll/Getty Images)

【2. 凍結】
凍結については、地形や日当たりによって影響が大きく変わる。「カート道の凍結も要素のひとつですが、融雪剤の『塩化ナトリウム』を散布すれば溶けるため、積雪ほど深刻ではありません。ただし、気温が極端に上がらない場合は安全面を考慮してクローズの要因になります。山間部では、ゴルフ場までの道中も判断材料になります」

【3. 強風】
冬ゴルフにおいて、強風も無視できない存在だ。ゴルフは風の影響を大きく受けるスポーツであり、プレーへの支障も小さくない。ただし、風速が「何メートル以上ならクローズ」といった明確な基準は設けられていないのが実情だという。

【4. キャンセル率】
当日の来場予約数、いわゆるキャンセル状況も重要な判断材料だ。「5組以上残っていれば営業することが多いですが、4組以下になると検討が必要になります。ただし、他コースがクローズしてお客様が流れてくるケースもあり、単純に数字だけでは判断できません」。まさに“総合判断”の連続で、支配人にとっても難しい決断が求められる。

比較的に雪には強い河川敷「基本は営業」

一方、比較的温暖な都内河川敷に位置する「新東京都民ゴルフ場」の北条支配人は、「よほどの降雪でない限り、こちらからクローズすることはほとんどありません」と話す。今月3日も前日に雪が降ったが営業を実施。近隣のコースがクローズした影響で、キャンセル客が流れてきたと笑みを浮かべる。

河川敷は川の水が周囲の地温を上げていたり(熱源)、地盤が湿っているため雪が積もりにくかったり、遮るものがなく風が強いため雪が溶けやすいという利点がある。降雪が確認できても営業を続けるコースは少なくない。

ただし、一年を通して常にクローズにならないわけではない。たとえば、雪でボールが完全に埋もれてしまう場合や、1時間に40mmを超える大雨でグリーンが冠水した場合などは、プレーが不可能となりクローズの判断が下されるという。「実際に、大雨の中で開場してから1時間が経過しても来場者が1人もいなかったため、やむを得ずクローズを決めたケースもありました」

ゴルファーが知っておきたい冬場の心得

冬場の心得として、ゴルフ場関係者が口をそろえて挙げたのが、当日朝の情報確認の重要性だ。

冬場は、クローズやスタート遅延が直前で決まることが多い。必ず当日朝に最新情報を確認してほしい。合わせて、キャンセル規定の事前確認も欠かせない。前出の林支配人も、「悪天候時の対応はゴルフ場ごとに異なります。事前に把握しておくだけで、トラブルは防げます」と話す。

“最強最長寒波”再びピークに そもそもゴルフ場は「寒さ」だけではクローズしない!? その判断基準とは
自己判断せず情報収集が必須?(Jed Jacobsohn/Getty Images)

積雪、凍結、強風――自然相手のスポーツだからこそ、無理をしない判断もまたゴルファーの心得と言える。冬場のラウンド前は、予約サイトやゴルフ場の公式情報を小まめにチェックし、現場の判断を理解した上で賢く冬ゴルフを楽しもう。(編集部・内田佳)

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