米PGAツアー1年生・平田憲聖が語った「世界最高峰のリアル」現地独占インタビュー

2023年の国内ツアー「ミズノオープン」初優勝を皮切りに、2年間で6勝を挙げ一躍トップ選手となった平田憲聖。2025年には日本を飛び出して米下部コーンフェリーツアーに参戦し、初年度で年間ポイントレース15位という成績を収めてPGAツアー昇格を決めた。稀にみる順調さで世界最高峰の舞台に到達した平田だが、いまアメリカで何を考え、どんな展望で戦っているのか。下部ツアーから這い上がってつかんだ夢の舞台、その目標、そして現場のリアルを語ってもらった。

肌で感じるコーンフェリーツアーとの違い

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ハワイ(ソニーオープン)での試合を終えてインタビューに応えてくれた

まず平田が語ってくれたのは、昨年の主戦場だった下部ツアー・コーンフェリーツアーとPGAツアーの違いについてだった。

「選手のフィールドやコースセッティングはやはり違いがあります。コーンフェリーは比較的やさしめというか、スコアが出にくいほどのハードなセッティングは多くない。ラフが長い試合も少なく、グリーンが硬くて速い試合も年間を通して数えるほどです」と振り返った。

一方のPGAツアーについては「グリーンが速いというのは感じていますし、映像で見ていたコースと実際にプレーした印象は少し違う部分もあります」と語る。

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練習ラウンドは常に入念に行っている

どの試合も初めて戦うコースが続く状況で、練習ラウンドも念入りに行っている。初戦「ソニーオープン」が行われるハワイに向かう前には、次戦「ザ・アメリカンエキスプレス」の練習のために、わざわざカリフォルニアに立ち寄ったほど。PGAツアーで生き残るには入念な準備が不可欠と実感しているのだろう。

また、平田はホスピタリティ面でも、両ツアーの違いを感じているという。「車を貸してくれるなど、ほとんどの試合でコースへの送迎がついています。選手の負担が減るのは大きいですし、全体的なサービス面はPGAツアーの方が手厚いと感じます」

世界最高峰の舞台で選手がプレーに集中できるように整えられたサポート体制は、「連戦が続く中では非常に大きいと感じます」と話した。

PGAツアー参戦に向けた体制とスイング作り

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フェニックスオープンでは大ギャラリーの前で戦った

新シーズンに向け、帯同キャディやトレーナーなどチーム体制にも変化があった。「昨年はキャディさんと二人でしたが、今年はトレーナーさんも加わり三人体制になりました。上手くチームとしてやっていければと思います」。広大なアメリカでの移動や厳しい争いの中で体を酷使し、日常的なケアの重要性を痛感したことからトレーナー帯同を決めたという。

「独りで戦うほぼ初めてのシーズンだったので、ケアの必要性は昨年ずっと感じていました。日本だと(地元の)大阪に帰ればケアを受けられましたが、海外ではそれが難しい。誰かにケアしてもらうのは本当に必要だなと感じています」

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アメリカ転戦は移動距離も長く体への負担も大きい

スイングについては、「改善点ばかりで、毎週のようにいろいろ試しています。より良いスイングを目指して微調整を続けています」と語る。「飛距離が出ない分、曲げないスタイルで昨年は戦いました。いきなり距離が大きく伸びるわけでもないですし。日本でもそのスタイルで戦ってきたので、そこは維持しながら他の部分を伸ばしていければと思っています」と一歩ずつ着実な成長を見据えている。

昨年は初めてのアメリカでの生活だったが、文化の違いにも順応しているように見えた。その秘けつは「食事」だという。「やっぱり日本食を食べることが大事だと思っています。昨年もシーズン途中からはずっとお米を食べていました。初戦のハワイでもご飯(米)を食べていましたし、ラウンド中もおにぎり食べていました」

日本で育ったこともあり、一日三食パン生活は馴染めないという。「パン食だと、体も心も十分に回復しない感覚があります。環境は違っても、日本にいるように過ごすことを心がけています。炊飯器を日本から持ってこようと思ったほどで、こちらで購入する予定です」と笑顔を見せた。

PGAツアーでの現在と未来

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フェニックスオープンの名物ホール(16番)でティショットを打つ平田

ここまで6試合に出場し、予選落ち3回と苦戦が続くが、「コースに上手く順応することが非常に大切だと感じています。初めてのコースが毎週続く状況なので、それをどうクリアするかという段階です。自信があるかと言われれば難しいですが、練習や他の部分で自信につながる準備をしていきたいと思っています」と前向きに語る。

ルーキーイヤーとしての目標は、「昨年ゲットしたこのツアーカードを長くキープしたい。その上で上位争いを増やしていきたい」というあくまで現実的なもの。

「PGAツアーで優勝するのは本当に難しい。そのためには自分の中で多くの課題をクリアしないといけないと思います。優勝を目指しつつも、シードを維持し、来年もこの舞台に立つことは最低限のラインです」

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世界最高峰の舞台での挑戦は続く

最後にアメリカで成し遂げたい目標を尋ねると、「優勝もしたいですしマスターズにも出たい。海外メジャーは日本での優勝資格で出場しましたが、PGAツアー選手としての権利を得て出たい。それが直近の目標です」と声を弾ませる。「小さい頃から夢見ていた舞台にやっと立つことができたので、このチャンスを逃さず、一つでも上の順位を目指して毎週戦っていきたい。シーズンを通して自分らしくやれたらと思います」と力強く語った。

今週はフロリダ州のタンパで行われる「バルスパー選手権」に出場を予定している平田。PGAツアー1年目の挑戦はまだ始まったばかり。今後の戦いぶりから目が離せない。(取材・構成/服部謙二郎)

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