飛ばしの要素が詰まった好バランス ミズノ ST200X ドライバー
【ミヤG】
ミズノから日本で初登場した「ST」シリーズは、2017年からグローバル展開されている世界戦略モデル。僕はMPアイアンを長年使っていますが、実はミズノのドライバーを打つのは久しぶり。飛距離を追求して開発されたドライバーということなので、非常に楽しみです！
【ツルさん】
ドライバーには「ST200」と「ST200X」の2モデルが用意されていて、ともにカーボンクラウンを採用し、ヘッドは脱着式でロフト調整が可能です。ソールにはミズノ独自の溝構造「ウェーブソール」も採用されていますね。今回試打する「ST200X」には軽量シャフトが装着されていて、やさしく飛ばせるモデルという位置付けになっています。試打をして確かめてみましょう！
【ミヤG】
ヘッド形状は、とてもキレイな丸型です。アドレスすると、フェースがすんなりターゲットを向いてくれて構えやすい！ 芯でヒットしたときの打感がやわらかくて、フィーリングもグッドです。それに飛んでますよ！！
【ツルさん】
ボール初速性能が高いヘッドですよね。ロフト角10.5度だとフェース面がよく見えるし、実際に打ち出し角も高い。そのわりにスピン量はかなり抑えられていて、飛距離アップに理想的な弾道がオートマチックに打てます。球がフケ上がって飛ばせない人が使うと、それだけで飛距離アップできそうですよ。
【ミヤG】
芯を外して打ったときには打感が変わって、ミスヒットだと分かるフィードバックが得られます。このあたりは、MPアイアンにも通じるミズノらしいところですかね。ただ、オフセンターヒットすると飛距離が落ちやすいように感じました。クラブ自体にハードさは感じませんが、スイートエリアは狭めかもしれません。
【ツルさん】
オフセンターヒットの強さと振りやすさというのは、トレードオフの関係にあるんですよね。一般的に慣性モーメントを大きく設計したヘッドはミスには強くなりますが、振りづらく感じるし、スピードが落ちてしまう。おそらく「ST200X」の場合は、振りやすさとスピードのほうを重視した設計なんだと思います。
【ミヤG】
もともと打点ブレが少なく、最新のヘッド性能でもっと飛ばしたい人には良さそうなドライバーです。
【ツルさん】
ヘッドの基本性能はニュートラルなので、持ち球に関係なく誰にでも扱いやすいドライバーだと思います。ボール初速、打ち出し角、スピン量、という飛ばしの三要素を最大化しやすくて、構えやすさや打感も文句ナシ。振りやすくて飛ばしやすい好バランスのドライバーだという印象です。やさしさがアピールされていますが、無条件に球が上がってつかまるというタイプではないです。
【ミヤG】
標準で装着されているシャフト「20 MFUSION D」は、カーボンナノチューブを複合したミズノ独自のもの。クセがなくて、僕は振りやすく感じました。
【ツルさん】
中間から先が少し動いて、球をつかまえる補助をしてくれるシャフトです。ただし、ヘッドスピード45m/s以上で振ると、インパクトできっちり戻りきらないようなダルさを感じました。パワーのある人には、カスタムシャフト装着モデルをオススメしたいですね。
■ 試打したクラブのスペック
ミズノ ST200X ドライバー
●ロフト角：10.5度 ●シャフト：20 MFUSION D ●硬さ：S
■ マイクラブ情報
ミヤG：テーラーメイド M5 ドライバー
●ロフト角：10.5度 ●シャフト：Speeder 569 EVOLUTION VI●硬さ：S
ツルさん：テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角：10.5度 ●シャフト：VENTUS 6 ●硬さX
■ ミヤG プロフィール
1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42～43m/sくらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中・高弾道のドロー。