引っかけにくくて飛距離性能が高い ミズノ ST200 ドライバー
【ミヤG】
前回は「ST200X ドライバー」を試打しましたが、今回は兄弟モデルの「ST200 ドライバー」です。構えてみると、こちらはフェースアングルがオープンになっていて、左へのミスを嫌う人が使いやすそうな雰囲気になっています。引っかけグセのある僕にも安心感があります(笑)
【ツルさん】
フェース素材にβチタンを使った「コアテックフェース」や、ミズノ独自の溝構造「ウェーブソール」など、基本的なヘッド構造やテクノロジーは兄弟モデルで同じ。ヘッド形状やシャフト、重心位置の違いなどで性能を変えてあるみたいです。とにかく、まずは打ってみましょう!
【ミヤG】
標準の状態で打ってみると、ぜんぜん球が上がりませんでした。ドロップ気味のチーピンしか打てない…。
【ツルさん】
「ST200 ドライバー」には9.5度のロフト角しかラインアップされていなくて、試打クラブのロフト角も9.5度なんですよね。ネックの調整機能でロフトを増やしてみましょう。さて、これでどうでしょうか。
【ミヤG】
ロフトを増やしたら、いい球が出るようになりました! けれど、少し難しさを感じますね。自分が打つと、いつもどおりのフックのミスが出るし、それと嫌がると今度は右に飛び出します。おそらく操作性のいいモデルなんでしょうね。ツルさんは打ってみて、どうですか?
【ツルさん】
第一印象としては、打感がいい! 厚くボールをヒットして、ズドーンと打ち抜きながら飛ばせる感覚が得られます。弾くような打感ではないのにボール初速を出しやすく、なおかつスピン量がとても少ない。右方向に打ち出すフェード気味の弾道になっても、適正スピン量に収まってくれます。飛びのポテンシャルが高いところは、前回試打した「ST200X ドライバー」と共通していますね。
【ミヤG】
芯に当たったときにはフィーリングが良くて、一発の飛びがあるような気がしました。ただし、自分が打つと左右の曲がりが大きくて、芯を外したときには飛距離が落ち込みます…。兄弟モデルの「ST200X ドライバー」とは、どのあたりが違いますかね?
【ツルさん】
「ST200 ドライバー」はフェースアングルがオープン、ライ角もフラットな設定。「ST200X ドライバー」よりも明らかに球のつかまりが抑えられたドライバーです。叩きにいったときの引っかけのミスを消したい人向けだと思います。とはいえ、それほどヘッドスピードが速くないフッカーが打つと、スピンが少なくなりすぎてミヤGのようにドロップ気味のチーピンを打ってしまいそう。モデル選びの際には、そのあたりに注意が必要です。
【ミヤG】
標準装着されているシャフトも「ST200X ドライバー」とは違います。「ST200 ドライバー」にはグラファイトデザイン製のシャフトが採用されていて、しっかり感はありますが、僕のヘッドスピード(43m/s)でもフレックスSを無理なく振れる感じです。
【ツルさん】
万人受けしそうなクセのないシャフトです。このまま使える人も多いと思いますよ。ST200シリーズの2モデルはどちらも、「最新のテクノロジーと低スピンで飛ばしたいけれど、今どきの高慣性モーメントのヘッドは振りづらい」と感じている人に良さそうなドライバーですね。
■ 試打したクラブのスペック
ミズノ ST200 ドライバー
●ロフト角:9.5度 ●シャフト:Tour AD GM-200 D ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ミヤG:テーラーメイド M5 ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Speeder 569 EVOLUTION VI ●硬さ:S
ツルさん:テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:VENTUS 6 ●硬さ:X
■ ミヤG プロフィール
1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42~43m/sくらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中・高弾道のドロー。