新素材フェースと構えやすさが魅力 タイトリスト TSi2 ドライバー
【ミヤG】
タイトリストからウッドの新シリーズが登場しました。「TSi」という新たな名称になって、「TSi2 ドライバー」と「TSi3 ドライバー」という2モデルの1Wが同時発売されています。今回試打するのは「TSi2」のほう。どんな特徴があるモデルなんですかね?
【ツルさん】
従来からの流れでいうと、モデル名に数字の「2」が付くのは直進性と寛容性を優先したモデル、「3」は小ぶりなヘッド形状と操作性を重視したモデルとなっています。新しい「TSi」シリーズでもそれは同じですね。新しいテクノロジーとして、両モデルにはフェース素材に「ATI 425」という航空宇宙素材が使われているのがいちばんの特徴です。強度が高く、軽く、なおかつ柔軟でしなやかという性質があって、ゴルフクラブのフェースにはうってつけ。ゴルフ業界ではタイトリストだけが使える素材なんだそうです。
【ミヤG】
ヘッドの投影面積は、少し大きめです。構えてみると安心感があるし、フェース向きはスクエア。フェース面のカラーリングのおかげで、アライメントを取りやすい。
【ツルさん】
僕は前作の「TS2 ドライバー」を所有していますが、それに比べるとヘッドシェイプにいびつさがなくなりました。ストレッチバックしている大きめのヘッドですが、かなり構えやすくなったと思います。フェースアングルも、前作ほどは右に向いていないですよね。
【ミヤG】
弾道計測してみると、数値的には文句ナシ。当たると、めちゃ飛ばせるドライバーです!! ボール初速がよく出ているし、適度な低スピン弾道が打てます。ただし、安定性がイマイチでした。どちらかいうとプッシュ傾向。でも、引っかけも出る。そもそも、うまく当てにくい感じがします。
【ツルさん】
ヘッド性能としては、ブレにくく、まっすぐに飛ばしやすい。慣性モーメントの大きさを感じる現代的なモデルです。反響音が抑えられた打感は、誰もが満足できるレベル。端的にいうと、タイトリストにしては意外と簡単に打てちゃうモデルです。うまく当てにくくて球がバラけるのは、シャフトのせいですね。
【ミヤG】
標準シャフトとして2モデルが展開されていて、試打クラブのシャフトは「TSP110 50」という40グラム台の軽量タイプ。このほかに「TSP322 55」という50グラム台があるので、そちらも試打してみたかったです。
【ツルさん】
標準シャフトはどちらも中間から先が動くタイプ。ボール初速をアップさせてくれるので、ハマる人が使うと一発の飛びがありそうです。とはいえ、安定感を優先する人ならプレミアムシャフトとして用意されている「Tour AD DI」をチョイスしたほうがいいでしょうね。今日はここに前作の「TS2」があるので、ミヤGは試しに前作の標準シャフトに付け替えて打ってみたらどうですか?
【ミヤG】
おや? 間違いなく、こっちのほうが当てやすい! こういうときにシャフトを簡単に付け替えられるカチャカチャ機能は便利ですね(笑)
【ツルさん】
前作の「TS2」も、曲がりにくくて低スピンで飛ばせる高性能なドライバーでした。「TSi2」になってヘッドシェイプや構えやすさが洗練されているし、ヘッド性能はさらに飛ばしやすくなっています。ただし、この標準シャフトはゴルファーによって好みがはっきり分かれます。そこだけがウィークポイントです。
■ 試打したクラブのスペック
タイトリスト TSi2 ドライバー
●ロフト角:10度 ●シャフト:TSP110 50 ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ミヤG:テーラーメイド M5 ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Speeder 569 EVOLUTION VI ●硬さ:S
ツルさん:テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:VENTUS 6 ●硬さ:X
■ ミヤG プロフィール
1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42~43m/sくらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中・高弾道のドロー。