新製品レポート

高い直進性と効果的な調整機能 ヤマハ RMX VD ドライバー

2021/10/11 05:00
スライド式のウェイトが搭載されたヤマハの「RMX VD ドライバー」を試打

【ミヤG】
ヤマハから2022年モデルとなる「RMX VD」シリーズが発表されました。ドライバーは前作の「RMX 120 ドライバー」と「RMX 220 ドライバー」の後継にあたる「RMX VD ドライバー」と「RMX VD59 ドライバー」の2モデルがラインアップされています。ところで、今回の「VD」って何の略なんですかね?

【ツルさん】
「Vector」と「Direction」の頭文字だそうです。力の向きや方向性を重視したシリーズという意味合いだと思いますよ。ヤマハのドライバーは、前作からヘッドの高慣性モーメント化に注力して開発されていて、新作も直進性を優先して作り出されているようです。外観ではブラッドレッドに塗装されたソール面が印象的。カッコいいと思います!

大きすぎず、キレイなヘッド形状でとても構えやすい

【ミヤG】
今回試打する「RMX VD」は、プロや中~上級者をターゲットにしたモデル。ヘッド体積は460ccなんですが、構えてみるとそれほど大きく見えない絶妙なサイズ感です。形状にもクセがなくて、とても構えやすいですよ。

【ツルさん】
このキレイなヘッドシェイプでありながら、5003g・cm2という高慣性モーメントを達成しているのはスゴイですよ。そのうえソールの最後部には、慣性モーメント値を変えずに球のつかまり具合を調整できる20gものスライド式ウェイトが搭載されています。とにかく、打ってみましょう!

【ミヤG】
何の調整もしないで打ってみると、右へのプッシュアウトが多かったです。そこでソールのウェイトをヒール側に動かしてドローポジションにしたら、ストレートから持ち球のドローに球筋が変わりました。このウェイト調整はよく効きますね。それに直進性の高さも感じられました。

【ツルさん】
アスリートユースを想定したモデルなので、標準のセッティングで打つと引っかけにくい性能なんですよね。実は、前作の「RMX120」も同様の性能だったので、ミヤGのようにプッシュアウトしてしまう人が多かった。それが新作「RMX VD」ではウェイト移動によって球のつかまりを補正できるようになり、より多くのゴルファーが使いやすくなっています。20gのウェイトは効果絶大! いい進化だと思いますね。

【ミヤG】
試打クラブに装着されているオリジナルシャフト「Diamana YR 50」は、適度にしっかりしていてクセがないタイプ。僕ならこのまま使えそうです。ツルさんが打つと、どんな感じの弾道になりました?

【ツルさん】
僕の場合、10.5度だと球が上がりすぎるので、ネックの調整機能でロフトを減らして試打計測しました。サイドスピンが抑えられていて、打ち出した方向にまっすぐ飛ばしやすい。やはり直進性が高いです。ボールの初速性能は十分に合格点ですが、僕が使うならもう少しスピン量を抑えたい。高慣性モーメントで深重心設計になっているぶん、ややスピンが入りやすいヘッド性能です。スピンが適度に入るから、より安定して飛ばせるとも言えるんですけどね。打感や打音に関しては、う~ん…それなりかな。

【ミヤG】
オーソドックスかつ構えやすいヘッドが好きで、曲がりにくいドライバーが欲しいという人は一考の価値アリですね。

【ツルさん】
そうですね。機会があれば、試打してみるべきだと思います!

ウェイトとネックでの弾道調整幅がとても広い。オーソドックスな形状で曲がりにくい1Wを求める方に◎

■ 試打したクラブのスペック

ヤマハ RMX VD ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Diamana YR 50 ●硬さ:S

■ マイクラブ情報

ミヤG:テーラーメイド M5 ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Speeder 569 EVOLUTION VI ●硬さ:S

ツルさん:タイトリスト TSi3 ドライバー
●ロフト角:10度 ●シャフト:VENTUS 6 ●硬さ:X

■ ミヤG プロフィール

1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42~43m/sくらい。

■ ツルさん プロフィール

1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中弾道のフェード。

ヤマハ
プロの要望に応える形状、操作性、直進安定性、そして飛距離。
発売日:2021/10/29 参考価格: 97,900円