右への飛び出しを防ぐ“いい顔” ヤマハ インプレス DRIVESTAR ドライバー
【ホッシー】
ヤマハの新シリーズ「インプレス DRIVESTAR(ドライブスター)」には、もちろんドライバーもラインアップされています。この新シリーズが「UD+2」の後継だと考えると、ドライバーはずいぶん印象が変わりましたね。ヘッド形状やデザインがすっきりしていて、どちらかいうとオーソドックスな雰囲気のモデルになっています。
【ツルさん】
2020年に発売された「インプレス UD+2 ドライバー」は、スピードボックスという新構造をビジュアル的にも前面に押し出したモデルでした。オフセットも付けられていて、スライサーがまっすぐやさしく打てそうな外観でしたが、個性的なデザインに嫌気を示すゴルファーもいました。その点でいうと、「DRIVESTAR」は誰もが構えやすく感じられそうな、いわば八方美人のような丸型ヘッドです。
【ホッシー】
ボール初速をアップさせるスピードボックスの構造とテクノロジーは「DRIVESTAR」にも採用されていて、今回はヘッド内部に隠すように搭載されているそうです。フックフェースじゃないけれど、構えてみるとライ角の影響からか、球をつかまえやすそうに感じます。実際に打ってみると、どうですかね?
【ツルさん】
ヘッドスピード40m/sくらいで打ってみましたが、球をつかまえやすく、それでいて直進性も高いです。フックしか出ないようなドライバーではなく、打ち出しから右に飛ぶミスを減らしてくれるような性能です。「UD+2」よりは球のつかまり度合いが控えめ。これくらいの性能のほうが、使いやすいと感じるゴルファーは多いと思いますよ。
【ホッシー】
僕が打っても、ボールはターゲットラインより左側に着弾しました。プッシュのミスが多い人には助けになりそうなモデルです。ただし、僕が通常のヘッドスピード(47m/s)で振ると、シャフトがついてこなくて盛大に右へ飛ぶ球が多かったです(笑)。
【ツルさん】
このドライバーで、そんなに振っちゃダメです(笑)。フレックスSでもヘッドスピード40m/sくらいが適合ゾーン。上限は45m/sくらいまでだと思います。低スピン弾道にはなりにくいので、ヘッドスピード30m/s台の人でもキャリーを出しやすいモデルです。ドロー回転の球を打っても、このドライバーならドロップはしないでしょうね。
【ホッシー】
打感については、ちょっと気になっちゃいました。「ピキン!」という甲高くて大きめの打音が響きます。前回に試打したアイアンの打感が良かっただけに、このドライバーが同じシリーズとは思えない…。
【ツルさん】
そうなんですよね。ヘッド形状が良くなって構えやすくなっているのに、フィーリング面では少し残念ですね。打点がズレても打感が変わらない、という良さはありますが、“いい顔”のヘッドにはもっと“いい打感”を備えてほしかったです。
■ 試打したクラブのスペック
ヤマハ インプレス DRIVESTARドライバー
●番手(ロフト角):10.5度 ●シャフト:SPEEDER NX for Yamaha M423d ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ホッシー:テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Tour AD PT-6 ●硬さ:S
ツルさん:キャロウェイ ローグ ST MAX ドライバー
●ロフト角:9度 ●シャフト:VENTUS BLUE 6 ●硬さ:X
■ ホッシー プロフィール
1978年生まれのGDO編集部員。以前に「ゴルフガレージ」で店舗スタッフをしていた経験があり、過去のゴルフクラブ情報にも詳しい。ドライバーのヘッドスピードは47m/sとアマチュアゴルファーにしては飛ばし屋。けれど、球が左右に散らばるのが悩み。持ち球は低めのフェードでアイアンも低弾道。平均スコアは95くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。