2023年春夏モデルアディダス「ZG23」を試し履き 渋野日向子も納得“実力勝負”の意気込みは履けばわかる
GDO社員3人(シューズマニア・室井、バイヤー・塩田、編集部員・柴田)が新作のゴルフシューズを試し履き&品評する恒例企画。今回は春夏モデル編、アディダスの「ZG23」をPick Up!
1)シューズマニア・室井がCheck「グリップ力は保ちつつ高い耐久性も手にした」
室井: 前作「ZG21」がとても良かっただけに、期待が高まる2代目の「ZG23」ですが、箱を開けた瞬間「あれ?」と拍子抜けしてしまうほどシンプルなデザインです。昨今、アディダスを含む各社が様々なデザインのシューズをリリースする中で、「見た目の派手さより、実力で勝負するぞ」というメーカーの意思が伝わってきます。サイズ感はいつも通りでピッタリ。かかと&土踏まずは狭くも広くもないスタンダードな設計で、指回りは広めに感じます。ただ、我々が試したのはレース(紐)タイプなので、このあたりの細かい調節はききます。
見た目だけでなく、履き心地にも変化を感じると思ったら、気づいてしまった!前作のインソールに記されていた“BOOST(ブースト)”の文字が“LIGHTSTRIKE(ライトストライク)”に変わっています。どうやらミッドソールに使用されている素材が変わったようで、クッション性を保ったまま、“フワフワ感”が軽減されています。もともと「ZG21」は同社のヒット作「コードカオス」と比較すると、クッション性より安定感重視といった印象がありましたが、その傾向がさらに顕著になりました。
そうなるとアウトソールも気になります。ソールパターンは爪の様なデザインから、スパイクレスシューズで採用されるようなブロック形状へと変わりました。見た目はカチカチですが、押してみると適度な柔軟性があり屈曲性と安定感、グリップ力を高めています。しっかりしたグリップ力は保ちつつ、高い耐久性も手にしたというべきでしょうか。ゴルフシューズとしての機能の高さにプライドを感じる「さすがアディダス」といえる一足です。(シューズマニア・室井)
2)バイヤー・塩田がCheck「アパレルとの組み合わせの難度は高くない」
塩田: デザインがシンプルなので、アパレルとの組み合わせの難度は高くないでしょう。サイズが小さく感じたので、いつもより0.5cm大きめをチョイスしました。レースタイプは締め付け具合をコントロールできるので、ワンサイズ大きめがフィットすることもしばしば。シュータンや足首周りのクッション力がしっかりあり、気持ち良いホールド感を生んでいます。
「ライトストライク」というミッドソールの新素材は、「コードカオス」の「ブースト」ほど沈み込む感じは無いですが、硬いという訳ではなく、心地よい“丁度良さ”があります。それがしっかりと機能していると感じられるのは、踏み込み時には少し反発を感じる一方で、ブレない安定感がしっかりとあるから。
クリーツ(鋲)は6つとスパイクタイプとしては少なめなだけに、突き上げ感やグリップ力に不安がありましたが、クリーツ以外の凹凸もしっかりと機能し、芝の上では地面をしっかりとつかみ、突き上げ感もほとんど感じられません。コンクリート上やクラブハウス内では多少の突き上げを感じますが、ラウンドのためのシューズであることを考えれば許容範囲です。(バイヤー・塩田)
3)編集部員・柴田がCheck「スイング時にシューズがスウェーを抑止してくれている感覚」
柴田: 米女子ツアーで戦う渋野日向子プロの足元を支える「ZG23」のレース(紐)タイプ(※渋野プロはボアタイプを使用)。余分なものをすべてそぎ落としたようなデザインは、いさぎよさを感じますが、ちょっとだけ物足りない部分も。履き口が大きく広がり、足入れは楽チン。幅の表記は「EE相当」とあって、やや細めの設計に感じます。紐を締める前から、中足骨(指のつけ根周辺)にフィット感があります。さらに紐を前方から丁寧に締め上げていくことで、アッパーが自分の足のアーチに沿ってフィットしていきます。これがとても気持ちいい。
前作から素材が変更されたミッドソールそのものは、やや硬くなった印象ですが、インソールが厚めで軟らかい上に、踏み込むとアウトソールのクリート(鋲)も若干浮き沈みするので、全体的にはバランスがとれて、高い反発性能を感じられる“絶妙な3層構造”になってます。鋲の突き上げ感はなく、歩行性能はまずまず。重量は実測395g(27㎝/片足)と、スパイクタイプとしては軽めの部類とあって疲労感もさほどありませんでした。
スイング時にシューズが横方向へのスウェーを抑止してくれている感覚があるのですが、アウトソールのクリートと、ちりばめられたピクセル形状の凹凸はもちろん、アッパーとソールの間に装着された、「スタビリティフィン」という補強パーツ(グレーの部分)がいい仕事をしているのだと思われます。最近は歩行性能を重視してスパイクレスを着用する機会が多かったので、改めてスパイクタイプのグリップ力を痛感しました。(編集部員・柴田)
【動画】2023年春夏モデル・人気の8機種を試し履き&勝手に採点!
商品スペック
●重量=365g(25.5cm/片足)
●サイズ=24.5~32.5cm
●ラスト=ツアーパフォーマンスラスト(EE 相当)
●アッパー=人工皮革/合成繊維
●ミッドソール=EVA(LIGHTSTRIKE PRO+LIGHTSTRIKE)
●アウトソール=合成底
●カラー=ホワイト/ルシッドブルー/シルバーメタリック、ホワイト/コアブラック/セミソーラーレッド、ホワイト/ダーク シルバーメタリック/シルバーメタリック、コアブラック/ダーク シルバーメタリック/シルバーメタリック
2023年春夏モデル 記事一覧
- 2023-04-28アディダス「アディクロス ハイ」を試し履き これ、本当にゴルフシューズ?
- 2023-04-21プーマ「プロアダプト アルファキャット2.0」を試し履き まさに“超普遍的”な一足
- 2023-04-18ニューバランス「フューエルセル1001v4 ボア」を試し履き NBユーザーですら驚く「履きやすさ」
- 2023-04-14エコー「S-THREE ボア」を試し履き まさに“足ウラセレブ” 心地よさこの上なし
- 2023-04-11フットジョイ「ハイパーフレックス カーボン ボア」を試し履き “足元に春を感じる”爽やかシューズ
- 2023-04-07アディダス「ZG23」を試し履き 渋野日向子も納得“実力勝負”の意気込みは履けばわかる
- 2023-04-04ナイキ 「エア マックス 90 G」を試し履き “見た目だけじゃない”プロが履くのも納得
GDO室井 プロフィール
GDOゴルフショップの新規事業担当。シューズ愛は中学時代の「エア ジョーダン」シリーズから始まり、学生時代には定期テストの時間が余ると問題用紙のウラにシューズの絵を描いて時間を潰していた。自宅の部屋に靴屋を真似たディスプレイ棚を設置し、それを見に来るだけの友人がいたほど。現在も約60足のシューズを所有している。
GDO塩田 プロフィール
GDOゴルフショップバイヤー。担当範囲はゴルフギア、シューズ、距離測定器等と多岐にわたる。ラウンド前には必ずコースレイアウトやコース設計家を確認し、マッチするシューズを選んでイメトレをするのが楽しみ。所有シューズは普段履きよりもゴルフシューズの数の方が多い。
GDO柴田 プロフィール
紆余曲折を経てGDO編集部へ。188㎝と長身で主に選ぶシューズは27.5㎝だったが、リモートワークが続き、むくみが解消されたせいか足が小さくなり27cmになった。公私含め年間約30ラウンドをこなし、ゴルフシューズは年に一度は履き替えるアベレージゴルファー。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
- 状況 クラブ別ドライバー アプローチ バンカー ラフ 傾斜 アイアン
- 中上級 応用ドロー フェード 距離感 マネジメント スピンコントロール
- ボディケアスキンケア ストレッチ 花粉症 筋トレ アレルギー
- ルール マナーゴルフ規則 マナー