ミズノ JPX E600 ドライバー
打ってみると?
試打クラブは9度表示でシャフトは純正(クアッドJPX E600)のSフレックス。ワッグルするとSにしては軟らかめ。振動数は243cpmだが、シャフト中間部分が軟らかい感じがする。長さはヒールエンド法計測で45.5インチ、バランスはD1。クラブ重量は304.5グラム。長さを考えると、アベレージ向けドライバーの中では少し重めの部類だ。
ヘッドスペックに目を転じると、フェース向きは1.25度フックで、リアルロフトは11.5度(すべて実測)、シャフトの硬さに合わせ、少し軽めのスイングで打ってみると・・・ロフトの割には高く上がらない。中弾道でボールは前に前にと飛んで行く。スピンは少なめだが、打点位置をチェックするとフェース中央上側。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらいこともあって、フェースセンターよりも上で球を捕らえやすい。重心位置が低いことよりも、フェース上側で球を捕らえた時に発生する縦のギア効果で、スピンが減っているようだ。弾道計測機をチェックすると2200~2400回転とほぼ理想的だ。
また、アッパー軌道にヘッドが動きにくいから打ち出し角度も高くなりづらい。普通にスイングすると、打ち出し角度が13~14.5度。リアルロフトが11.5度あることを考えると、見た目よりはボールが上がりづらいドライバーでもある。
そして印象に残ったのが打感。インパクトでボールはフェースにしっかり食いつく。マッスルバックのような心地良さがあるのに、それでいてフェースの弾き感が良い。いい意味で、球離れとフェースの弾き感との間にギャップがあるのだ。 シャフトについては、切り返しでシャフト中間部分が大きくしなり、ダウンからインパクトにかけてはしなり戻りがゆっくり。ヘッドスピードを上げて叩きに行くと、シャフトがしなり戻らず捕まりが悪くなることもあるが、反面、叩いても引っかかる球が出ないヘッドは捕まる感じがするが、シャフトは捕まり過ぎを軽減するタイプに感じた。