ヨネックス ナノブイ ネクステージ TYPE 460 ドライバー
打ってみると?
試打クラブは「TYPE 460」が10度の純正R1シャフト。430が10度S。シャフトはグラファイトデザインのツアーAD「EV-6」、長さは460が46.25インチとかなり長めで、「TYPE 430」が45インチ(ヒールエンド法計測)。クラブ重量は「TYPE 460」が288.2gでバランスがD2。「TYPE 430」が315.4gでバランスがD1.5。硬さの目安となる振動数は「TYPE 460」が223cpmで「TYPE 430」が267cpm。硬さはかなり異なっているが、どちらとも手元側がしっかりした先中調子だ。
リアルロフトを計測すると・・・不思議なことに「TYPE 430」の方が多い。「TYPE 460」は表示10度に対してリアルロフトは約11.5度。フェース向きは2.5度フック。「TYPE 430」は10度表示に対してリアルロフトは約13度。フェース向きは0.75度フックとなっている。
まずは大きい方の「TYPE 460」から打ってみると、予想通り1発目から低スピン弾道。フェースセンターで捕らえると2600回転前後。フェース上側で捕らえると、 1700~2100回転と一気に減る。見た目通り低重心なドライバーだ。そして、重心が浅いのが影響しているのだろう。460CCドライバーしてはヘッドがアッパーに動きづらく、その影響でフェース上側に当たりやすい。このため、吹き上がる弾道になりづらく、「高打ち出し、低スピンの弾道」がオートマチックに打てる。カーボン複合ヘッドだが、フェースの弾き感がいいのだろう。フルチタンに近く、カキーンと心地良い音が耳に伝わる。
フックフェースの度合いは強いが、球筋はストレートから軽いドロー。ヘッドはゆっくりターンするタイプで、ゆっくり振ると、ヘッドがタイミング良く返ってくれる。反面、ヘッドスピードを上げていくと、46.25インチの長さも影響して、シャフトのしなり戻りが遅れ、フェースが開きやすくなってくる。長尺であること、そしてシャフトとヘッドの挙動を考えると、ハードヒッターするよりも、ゆったり振るスインガーと相性が良さそうだ。スイートエリアも見た目通り広く、打点がブレても左右の曲がり、距離の落ち込みは控えめだった。
続いて「TYPE 430」。こちらは見るからにシャープな印象で球筋を打ち分けたくなるドライバー。重心は浅めで、そして重心距離も長く感じない。シャフトも手元がしっかりしているので、操作性がすこぶるいい。そして、何よりもの特徴が打感。非常にソフトでフェースに球がくっつく時間が長く感じる。マッスルバックアイアンのようにフェースでいったん捕まえてからボールを打ち出せる。ドロー、フェードを打ち分けたくなる仕上がりだ。
スピン性能は「TYPE 460」同様、「TYPE 430」も低重心効果で低スピン弾道がオートマチックに打てる。フェースを開いて打たない限り吹き上がる気配はなく、フェース中央で捕らえると 2500~2700回転。そして、リアルロフトが多いので、打ち出し角が16度以上。普通に打っても3番ウッドで打ったみたいな高弾道が打てた。スイートエリアは見た目よりも広いのも好印象。みためは難しそうだが、実際に打つと、ミスにも強くて扱いやすい。