マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド R9 MAX TYPE E ドライバー

2009/12/01 10:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度。シャフトは純正のRとS(フジクラ Motore LITE 50)。純正Rの総重量は292.8gでバランスはD0。硬さの目安となる振動数は222cpm。かなり軟らかめの設定でワッグルするとシャフト中間部分が大きめにしなる。純正S総重量は298.2gでバランスはC9.5。振動数は250cpm。Rに比べると明らかに硬く仕上がっているが、こちらもワッグルするとシャフト中間部分がしなる。長さはどちらも45.5インチ(ヒールエンド法計測)。リアルロフトとフェース角はシャフト装着角度で異なるが、ノーマルポジションだと10.5度表示でリアルロフトが12.5~13度。「R9」に比べるとリアルロフトが多めだ。フェースアングルもノーマルポジションだと+0.5度。

ちなみに、シャフト装着角度を変えてみると・・・球が捕まるポジション「L」だとフェース角が一気に+3度まで増え、リアルロフトも14.5度まで増える。捕まりを抑えるポジション「R」だとフェース角が-2度となり、リアルロフトも10.75度と減ってくる。シャフトを装着する角度を変えるだけで、同じドライバーとは思えないほどガラッと顔つきが変わってくる。

まずはノーマルポジションの純正Rから打ってみると・・・「カキーン」と高反発ドライバーを彷彿させるような派手な金属音。ボールは高く上がり軽いドロー弾道。見た目よりもヘッドは返りやすいタイプだ。フェースセンターで捕らえるとスピンは2700~3000回転。重心はそれほど低くないのだろう。低スピンで飛ばすことよりも、安定したキャリーが出やすいタイプだ。わざとフェースの上側で捕らえてもスピンは2400~2600回転。極端には減らなかった。

続いて、捕まるポジション「L」で打つと、強いドロー弾道。フェースが相当左を向くので、オートマチックに球が捕まる。ノーマルポジションと比べると15~20ヤードぐらいボールが左に飛んだ。これならスライサーが使ってもドローが打ちやすい。逆に、捕まりを抑えたポジション「R」で打つと、軽いフェード弾道。ヘッドの捕まりが良いので、オープンフェースになってもボールが右に飛び過ぎない。いい感じでスイングすると10ヤードぐらい右に飛ぶ感じだ。

続いて純正Sシャフト。同じロフトなので、違いはシャフト。Rに比べるとSは硬めに設定されているが、それでも「R9」に比べると軽くて軟らかい。そして、試打して少し気になったのがヘッド重量。一般的なドライバーと比べると軽めな設定のため、ヘッドスピードを上げやすいが、反面、芯を喰った時の手応えがひ弱な感じがした。この重量を考えるとパワーヒッターよりも、ヘッドスピードが遅めのゴルファーと相性が良さそうである。

「R9」と比較すると1インチ長い分だけヘッドスピードは0.5~1メートルは確実に上がる。「R9」だと思うようにヘッドスピードが上がらない人には、「R9MAX Type E」の方がヘッドスピードを上げやすいし、飛距離も伸しやすいだろう。

クラブを計測してみると?≫
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テーラーメイド
R9にやさしさを注入
発売日:2009/10 オープンプライス