本間ゴルフ パーフェクトスイッチ460
打ってみると?
試打クラブはロフト10度+。シャフトは純正の「Perfect Switch55」のRとS(シャフト重量55g、57g)。リアルロフトはノーマルポジションで13.75度とかなり多め。フェースアングルはフックの度合いが強く+1.75度。ヘッドをポンと置くと、フェースが明らかに左を向いた感じになる。ライ角はフラットな状態で59度、アップライトに調整すると61.5度まで増えてくる。ちなみにフェースアングル調整機能でフックフェースの度合いを強めると、フェースアングルは+2.5度。オープン方向に調整するとフェースの度合いは+1度。調整するとフェースアングルは1.5度変わったが、いずれもフックフェースだ(アナライズ計測値)。
シャフトの硬さの目安となる振動数はRが243cpmで、Sが263cpm。アベレージ向けドライバーにしては硬めだ。加えてトルクが少ないこともあって、ワッグルするとシャフトのしなりは少なめ。手元側がしっかりしていて、中間部分がクイッとしなる。クラブ重量はRが301.4gでSが304.3g。バランスはどちらもD1。長さはメーカ値、実測値とも45.5インチ。
まずはRシャフトから試打。シャフトに合わせて軽めのスイングで打ってみると・・・「カキーン」ではなく「カキン」。残響が少ない金属音とともにボールは強めのドロー弾道。フックフェースなのに加え、ヘッドが返りやすさも手に伝わってくる。見た目以上につかまりがいい。スライサーでもドローが打てそうな仕上がりだ。それを確認するために、わざとフェースを開いてアウトサイド・イン軌道でカット打ちすると・・・コスリ球になりづらい。反面、インサイドからあおって打つとかなり強いフック。フッカーにはつかまり過ぎる怖さがあるが、スライサーが打てば確実に右へのミスを減らせるだろう。
スピンは少な過ぎず、多過ぎず。フェース中央付近でとらえるとスピン量は2700~3000回転。フェースの上側で打つと2200~2600回転となり、キャリーとランで距離を稼げる。低スピン弾道で飛距離を稼ぐタイプではなく、安定したキャリーを出しやすいタイプだ。
続いて、フェースアングル調整して打ってみたが、基本的にはヘッドが返りやすいのでドローが打ちやすく、フェードが打ちづらい。フックフェースが強くなる方向に調整するとドローの度合いが強まる。対して、フックフェースが弱くなる方向に調整すると、ややドローのかかりが弱くなる。ヘッドの基本特性を変えると言うよりは、ドローのかかり度合いを微調整できる感じがする。
純正シャフトの「Perfect Switch 55」は、振動数よりもしっかり感があるシャフト。切り返しではシャフト中間部分がクイッとしなり、ダウンからインパクトにかけてはシャフト全体がスピーディーにしなり戻る。タイミング良く切り返すとインパクトゾーンでヘッドが気持ちよく走り、しっかり振り切れる。ただし、トルクが少ないのでミスに対する許容度はそれほど大きくない。インサイドからあおってしまうと、トルクの少なさが災いしてフェースが被って当たりやすくなる傾向があった。
460CCだがヘッドが返りやすく、加えてフックフェースも強め。フェースアングル調整機能が付いているが、とにかくドローが打ちやすい。フッカーよりもスライサーが使った方が方向性が安定するし、飛距離アップも狙えるドライバーだ。