マーク金井の試打インプレッション

プロギア eggbird ドライバー

2011/08/30 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10度の純正シャフト M-43(オリジナルカーボン)。10度表示でリアルロフトは11.25度。フェースアングルは+1度。ヘッドを地面に置いて構えると、ほんの少しだけフェースは左を向く。フェースの厚みは約54ミリ。ややシャローフェースだ。

シャフトはワッグルすると手元側が硬めで中間部分から先端がクイッとしなる。振動数は237cpm。プロギアはしっかりしたシャフトを装着する傾向があるが、このeggbirdに関しては当てはまらない。かなりソフトだ。長さはメーカー値、実測値とも46.5インチ(ヒールエンド法計測)、クラブ重量は271.7gでバランスはC1.5。グリップが太いことも影響しており、今まで経験したことがないぐらいヘッド側が軽く感じる。

まずはシャフトに合せて軽めにスイングしてみると・・・インパクトゾーンから一気に振り抜けてフィニッシュ。シュパーンという金属音とともにストレート弾道。アドレスした時には長さを感じたが、スイングが始まってしまうと長さをまったく感じない。今まで味わったことがないような「振り切れ感」が体に残った。

そして印象に残ったのがインパクトの手応え。ヘッドが通常よりも30gほど軽いことが影響しているのだろう。ボールをヒットした手応えが体に伝わってこない。音のわりに手応えが希薄なのだ。これはかなり好みが分かれそうだが、振り切るという意味では、非常に振り切りやすい。

弾道は高めの打ち出しで、ややスピンが少なめ。打ち出し角は14~16度で、スピン量は2500~2800回転。気になるボール初速というと、やはりヘッドが軽いのが影響し、ヘッドスピードが上がったわりにはボール初速が上がってこない。パワーがある人だと、ヘッドの軽さがデメリットに働きそうだが、反面、パワーがない人には振り切りやすい分だけヘッドスピードを上げていける。スイートエリアは見た目通りで、ヘッドが軽いことを考慮すると広さを感じる。また、芯を喰った時よりも、芯を少し外した時の方がインパクト音が金属的になってくる。

シャフトは振動数が示す通り軟らかい。手元がしっかりしているが、切り返しで中間部分が大きめにしなり、ややゆったりしなり戻る。ヘッドスピードが43m/s向けに作られているが、40m/sぐらいでも十分使いこなせそうだ。パワーヒッターにはヘッドの軽さが気になるが、パワー不足に悩んでいる人やシニア層には軽いヘッドと、長尺の組合わせで確実にヘッドスピードを上げていけ、初速アップも期待できる。軽いドライバーと相性が良いシニアゴルファーには、飛距離アップを確実に狙えるドライバーだ。

クラブを計測してみると?≫
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プロギア
史上最軽量級のドライバー
発売日:2011/08 オープンプライス