マーク金井の試打インプレッション

プロギア iD nabla X ドライバー

2012/10/30 13:15

打ってみると?

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のM43(S相当)。9.5度表示でリアルロフトが11.25度とやや多め。。フェースアングルは+1.5度。見た目通りフックフェースに仕上がっている。シャフトの振動数は226cpm。Sだがかなり軟らかく、ワッグルすると手元からシャフト全体がムチのように大きくしなる。クラブ重量は300.1gでバランスがD2。長さは45.75インチだ(ヒールエンド計測)。

まずはヘッドスピードを40m/sぐらいで打ってみた。「パーン」と弾き感が強い金属音とともにボールが素早く飛び出した。ルール適合フェースなのに反発が高い。球離れが早く、そしてフェースやクラウン部分の薄さが手にダイレクトに伝わる。市販モデルの中では、フェースの弾き感が際立っている。

弾道はドロー。ストレート弾道を打つつもりでスイングするとイメージよりもヘッドが返り、捕まった球が打ちやすい。フックフェースに加え、シャフトを軸にしてヘッドが左に回転したがる挙動がある。フッカーには捕まり過ぎる怖さがあるが、スライサーにはこの捕まりは魅力的だ。460CCの体積とは思えないほど捕まりが良く、ドローが打ちやすいドライバーだ。

ヘッドスピードを46m/s前後に上げて弾道計測してみると‥‥フェースセンター付近で捕えると打ち出し角が12~13度でスピン量が2500~2900回転。適度にスピンが入ってボールが高く舞い上がる。リアルロフトのわりに打ち出しがそれほど高くないのは、シャフトの影響が大きい。ヘッドスピードを46m/sくらいまで上げると、シャフトのしなり戻りが若干遅れ、ヘッドがアッパーに動きづらくなるのだ。

シャフトは振動数が示す通り、軟らかくてしなりが大きい。切り返しで手元側がムチのようにグニャリと大きくしなり、ムチのようにゆっくりしなり戻る。好みが分かれそうだが、メーカーの謳い文句通りムチのようなしなりを感じ取れるシャフトである。

ナブラXはとにかくフェースの弾き感の良さが魅力的で、ボール初速を上げて飛距離を伸ばせる。そしてヘッドが返りやすくて捕まりが非常に良い。スライスで飛距離をロスしているゴルファー、ボール初速を上げてさらなる飛びを求めるゴルファーには、期待に応えてくれるドライバーだ。

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プロギア
逆三角形が飛びの秘密
発売日:2012/07/30 参考価格: 55,080円