ブリヂストン TOURSTAGE X-DRIVE 709 D450
打ってみると?
試打クラブは9.5度。シャフトは純正のB13-01w Type60のS。アドレスするとフェースがわずかに左を向く。ワッグルすると中間部分がクイッとしなるのが手に伝わるが、シャフトは決して軟らかくはない。プロ、アスリート向けだけあって、純正シャフトでも適度な、しっかり感がある。ノーマルポジションでのフェース角は+0.5度で、リアルロフトは10.5度。クラブ重量は311.4gでバランスはD2。硬さの目安となる振動数は257cpmとなっている。
アイアンで入念にウォームアップしてから、「X-DRIVE 709 D450」に持ち替えて、1球目からしっかり振ってみた。「パシーン」とやや高めの金属音とともにボールが力強く飛び出した。前作707に比べるとやや球離れが早く、フェースの弾き感が増している。
そして典型的な低スピン弾道。ボールは上ではなくて前に前に行きたがる弾道がオートマチックに打てる。弾道計測すると、フェース中央付近で捕らえてもスピンが2400~2800回転。フェースの少し上側で打つとスピンはさらに減って、1900~2300回転。非力な人にはボールが上がりづらい怖さがあるが、ハードヒッターには吹き上がらない弾道が打ちやすい。
そして試打して印象に残ったのがヘッドの操作性の高さ。前作同様、重心距離が短く感じ、ダウンからインパクトにかけてシャープにヘッドを返せる。ストレートを打つつもりで軽いドロー弾道。インサイドから煽って打つと「つかまり過ぎる」怖さがあるが、ヘッドの挙動がシャープなのでフェード、ドローの打ち分けやすく仕上がっている。重心距離が長いドライバーが苦手なゴルファーには、右にスッポ抜ける怖さがないドライバーである。
純正のS(B12-01w)は、振動数どおりでしっかり感があるシャフト。切り返しでシャフトのしなり量は少なめ。中間部分のしなりを感じやすい。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらいので入射角が安定し、低めのティアップでも打ちやすい。
シャフト脱着式による可変機能が採用されているが、基本特性は重心距離の短さによる操作性の高さ。大きいヘッドを使うと右にスッポ抜けてしまう人、ドロー、フェードの球筋を打ち分けたいハードヒッターには非常に満足度が高いドライバーである。