ヨネックス i-EZONEドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは10度で、シャフトは純正R(NST300)ワッグルするとシャフト全体がムチのように大きくしなる。硬さの目安となる振動スは222cpm。市販ドライバーのRの中では軟らかめだ。長さは45.75インチ(※ヒールエンド法計測)。クラブ重量は291.6gでバランスがD1.5となっている(※実測値)。ヘッドスペックは表示10度でリアルロフトが10.75度。フェースアングルは-0.5度(※いずれもノーマルポジション)。アベレージ向けとしては珍しくリアルロフトは少なめで、フェース向きはわずかにオープンだ。
シャフトの硬さに合せて、ヘッドスピードを40m/sしてスイングしてみると・・・スパーンと心地良い金属音とともにボールが高く舞い上がる。リアルロフトは多くないが、ヘッドがアッパーに動いてくれるのでオートマチックに球が上がる。i-ZONEは重心の深さでキャリーが出るタイプだ。スピンも適度にかかるので、弾道が非常に落ち着いている。捕まりも非常に良く、ストレートに打つつもりでスイングするとドロー弾道。重心距離が短めで重心が深いから、インパクトゾーンでヘッドが返りやすく、それが捕まりの良さにつながっているのだろう。フェースセンターよりもややヒール寄りで捕えるとボール初速が上がる。スイートスポット位置はフェース中央よりもややヒール側にオフセットされているようだ。
続いてヘッドスピードを45m/s以上に上げて打つと、スピンがやや多めでキャリーが出やすい反面、やや吹き上がる。メーカーの意図通り、このドライバーはヘッドスピードが遅めの人に特化して作られているのがハッキリ分かった。弾道計測すると、フェースセンター付近で捕らえると2800~3200回転ぐらい。フェース上部で捕えるとスピン量が2200~2600回転。重心が深いためにスイートスポット位置が少し高めなようだ。
シャフトは手元から先端にかけてムチのようにしなり、インパクゾーンではヘッドが走るようにしなり戻る。かなり軟らかいが、クラブの挙動は安定している。スクエアフェースだが、ヘッドは捕まりがよい。弾道調整機能が付いているが、フッカーよりもスライサーに扱いやすく仕上がっている。重心が非常に深いのでミスヒットしても飛距離ロスが少ない。スピンを減らしたいパワーヒッターには向かないが、ヘッドスピードが40m/s前後のゴルファーが効率良く飛距離が稼げるドライバーだ。