マーク金井の試打インプレッション

コブラ ZL アンコール ドライバー(レッド)

2013/06/11 10:45

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはロフト9.5度。シャフトは純正のグラファイトデザイン ツアーAD ZLシャフトのS。ドレスしてみるとフェースはスクエア(ノーマルポジション)。リアルロフトは少し多めだ。シャフトはワッグルすると手元から中間部分がしなる。Sにしてはそれほど硬くない。

シャフトの硬さに合せ、まずはヘッドスピードを43m/sぐらいで打ってみた。打感、打音は派手さはなくてソフトだが、フェース面の大きさを上手く利用し、初速が予想以上に出ている。弾道的には、真っ直ぐ打つつもりでスイングすると軽いフェード弾道。捕まりよりも左のミスが出づらい。重心距離が長いので、フェースを開いて上げてしまうと捕まった球が打ちづらい。反面、シャットにフェースを使って打つとヘッドの挙動が安定し、直進性が高い弾道を打ちやすい。

コブラならではを感じるのがスイートエリアの広さ。打点が少々ブレでもヘッドがブレにくく、そして飛距離の落ち込みも少ない。ミート率が悪いゴルファーには、かなりお助け度が高いドライバーである。

スピン量はやや多め。フェース中央で捕らえるとスピンの浮力を利用し、オートマチックに高弾道を打っていける。弾道計測するとスピン量は3000~3200回転。低スピンの放物線弾道を打つにはフェース上側で捕える技術が求められるタイプだ。

純正シャフト(ツアーAD ZL)は、切り返しで中間部分が大きめにしなり、ダウン後半からはしなった分だけしなり戻る。トルクはやや少なめ。インパクトゾーンでヘッドを走らせるタイプではなく、タイミングが取りやすいタイプのシャフトだ。

弾道調整機能でCポジションにすると捕まりが良くなるが、それでもスライサーがドローを打てるほどではない。重心距離の長さ、ヘッドの基本的な挙動を考えると、スライサーよりも左のミスを軽減したいフッカーの方が弾道をコントロールしやすく、そしてイメージ通りの弾道が打ちやすいだろう。

見た目通りにスイートエリアが広く、そしてボール初速が出やすい。左へのミスを軽減したいフッカー。高弾道を打ちたいフッカーが使うと飛距離を方向安定性を両立させられるドライバーである。

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