ブリヂストン TOURSTAGE X-DRIVE 709 D430
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは9.5度。シャフトは純正のB13-01wのS(グラファイトデザイン製)。アドレスするとフェースがやや開いている。フェースアングルは-1.5度。リアルロフトは8.5度(ノーマルポジション)。クラブ重量は311.1gでバランスはD2。シャフトはワッグルすると中間部分がクイッとしなる。硬さの目安となる振動数は254cpmとなっている。
ヘッドに合せて最初からヘッドスピード45m/sぐらいで打ってみた。「シュパーン」とやや低めの音とともにボールが低く飛び出し、典型的な低スピン弾道。前作「707」も低スピン弾道が打ちやすかったが、この「709」は更にスピンが少ない。モデルチェンジで重心位置が下がったことに加え、リアルロフトが少ないからだろう。ヘッドスピード45m/sぐらいだとボールが上に上がっていかない。低めに打ち出されたボールは前に前にと飛んでいく。弾道計測するとフェース中央付近で捕らえてもスピンが2300~2700回転。フェースの少し上側で打つと1500~2000年回転。市販ドライバーの中でもスピンの少なさはトップクラスだ。非力な人にはかなり手強いが、吹け上がって飛距離をロスしているハードヒッターが使えば、確実に飛距離稼げるドライバーだ。
試打して印象に残ったのがヘッドの操作性の高さ。430ccの小ぶりなサイズに加え、重心距離が短く、重心深度も浅めなんだろう。ダウンからインパクトにかけてシャープにヘッドを操作できる。インサイドから少しあおって打てばドロー弾道、アウトサイド・インのカット軌道で打てばフェード弾道。真っ直ぐ打つことよりも、球筋を操りたくなるドライバーである。
純正のS(B13-01w)は、振動数よりもしっかり感があるシャフト。トルクが少ないこともあって挙動はシャープだ。トップからダウンの切り返しではシャフトのしなり量は少なめで、手元から中間部分が軟らかく、先端側がやや硬め。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動きづらく、抑えた弾道を打ちやすく仕上がっている。
前作707も低スピンで強い球が打ちやすいドライバーだったが、709はさらに低スピン弾道が打ちやすくなっている。そして何より460ccとは思えないほどヘッドの操作性が高い。球筋を打ち分けたいハードヒッターには非常に満足度が高いドライバーだ。