マーク金井の試打インプレッション

ヨネックス i-EZONEドライバーTX

2013/08/20 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは10度で、シャフトは純正S(NST500)。ワッグルするとシャフトのしなりは控えめだ。しなり感が少なく、打つ前からその気にさせてくれるシャフトだ。硬さの目安となる振動数は259cpm。市販ドライバーのSとしては硬めだ。長さは45.25インチ(※ヒールエンド法計測)。クラブ重量は316gでバランスがD2となっている(※実測値)。ヘッドスペックは表示10度でリアルロフトが9.75度。フェースアングルは-0.1度。表示ロフトよりもリアルロフトの方が少ない。フェース向きはわずかにオープンでだが、構えるとフェースがピシッと目標を向いてくれる。

アイアンで入念にウォームアップし、まずはヘッドスピードを45m/sぐらいで打ってみると・・・パスーンと控えめなインパクト音とともに、ボールは低めの弾道で前に前に飛んでいった。リアルロフトが少ないことに加え、重心も低めなのだろう。ボールが吹け上がる気配がまったくない。スピンの少ない弾道がオートマチックに打てる。

弾道はと言うと、ストレートに打つつもりでスイングするとストレート。重心距離と重心深度のバランスが良く、イメージ通りの弾道が打ちやすい。インサイドからあおって打てばフック、アウトサイド・インにカットに振ればイメージ通りのスライスが打てる。ヘッドの操作性が高く、球筋を打ち分けたくなるドライバーである。

ヘッドスピードを46m/s以上に上げて飛距離を計測してみると、打ち出しはやや低めで低スピン弾道。キャリーだけでなくランでも飛距離を稼げる。フェースセンター付近で捕えるとスピン量は2600~2800回転。フェースのやや上部で捕えると1800~2200回転までスピンが減った。叩いても吹き上がらないので、ヘッドスピードが速い人ほど飛距離を稼げるドライバーだ。

シャフトは手元がしっかり、中間部分が少ししなる。そしてトルクも少ない。ゆったり振るスインガーよりも、インパクトでしっかり叩きたい人の方がタイミングは取りやすいし、シャフトとの相性が良さそうである。ヘッドだけでなく、シャフトも操作性が非常に高い。

見た目通り、低スピンで低めの弾道がオートマチックに打てる。重心位置が絶妙でヘッドの挙動をコントロールしやすく、やさしく球筋を操ることができる。ヘッドスピードが遅めのゴルファーにはボールが上がりづらい怖さがあるが、ハードヒッターにはスピンを減らして効率良く飛距離を稼げるドライバーである。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
ヨネックス
発売日:2013/03/15 参考価格: 68,040円