プロギア iD ナブラ RS01 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が8度でフェース角が-4.5度。アスリート向けのクラブの中でもリアルロフト角が非常に少なく、オープンフェースだ。オープンフェースの度合がかなり大きいが、不思議なことにアドレスするとそれほど違和感がない。
シャフトは純正のオリジナルカーボン「RS01」のM43。今回からシャフトのフレックスはヘッドスピードだけでなく硬も表記され、M43はSとなっている。硬さの目安となる振動数は244cpm。アスリート向けのSにしてはやや軟らかめの設定だ。ワッグルすると中間部分のしなりを感じる。長さは45.75インチでバランスはD1(60度法計測)。クラブ重量は304.5gとなっている。
アイアンで軽くウォームアップしてからナブラ RS01 ドライバーを打ってみた。「パーン」と乾いた金属音とともに、ボールは中弾道で力強く飛び出した。クラウンとソールが非常に薄いからだろう。フルチタンなのだが、コンポジットヘッドのドライバーを打った時のような非金属的な感触が手に伝わる。弾道はストレートから軽いドロー弾道。ノーマルポジションだと重心が深いこともあった、インパクトゾーンではイメージ通りにヘッドが返ってくれる。ボールを少し右に打ち出して左に軽く切れるドロー弾道が打ちやすい。
弾道計測してみると、打ち出し角が11~13度でスピン量は2200~2700回転。リアルロフト角が小さいが深重心なので、打ち出し角度が適度に確保され、キャリーとランで飛距離を稼げる。特に意識しなくても打点位置はフェース中央よりもやや上になり、低スピンで強い弾道が打てた。
純正シャフトのRS01は挙動がニュートラルでタイミングが取りやすい。トップからダウンの切り返しでは中間部分が大きめにしなり、ムチのように粘るタイプのシャフトだ。ヘッドに比べると純正シャフトはアンダースペック感があり、シャフトでやさしさを演出しているように仕上がっている。
ナブラ RS01 ドライバーは、重心が深いにも関わらずスイートスポット位置の低さを感じるドライバーで、それにより高打ち出し、低スピン弾道が打ちやすくなっている。また、重心が深いことによりヘッドの挙動が安定しており、ミスに対する許容範囲も広い。オープンフェースの度合が強いのでスライサーには向かないが、ストレートやドローが持ち球のゴルファーには、アドレスのしやすさ、そしてイメージ通りの弾道で飛距離を稼げるドライバーになってくれるだろう。