ミズノ JPX850 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
『JPX850 ドライバー』はロフト角可変式で、ヘッドは1種類のみ。なので、試打クラブはロフト角9.5度に設定した。シャフトは純正の「オロチパワーマキシマイザーカーボンシャフト」のSシャフト。アドレスするとヘッドの座りの関係もあってフェースが開いた感じになり、リアルロフト角はそれほど大きくない。シャフトはワッグルすると中間部分が大きめにしなる。Sシャフトにしては軟らかめの設定だ。長さは表示、実測値とも45.5インチ。クラブ重量は308gでバランスはD2.5となっている。
まずはシャフトに合わせて、やや軽めにスイングしてみた。スパーンと乾いた金属音とともに、ボールが高く舞い上がった。真っ直ぐ打つつもりでスイングしたら、ストレート弾道。ニュートラルポジションではボールが上がりやすく、つかまりも適度にいい。
弾道計測してみると、打ち出し角は12~14度で、スピン量は適度。低スピンで飛ばすことよりも、高弾道でキャリーが出やすい。ニュートラルポジションにおいては、重心の深さを感じるドライバーであり、ミスに強く、やさしく高弾道が打てる。フェース中央付近で打つとスピン量は2700~3200回転。フェース上側で捕えるとスピン量は2200~2600回転前後に減って、低スピン弾道で効率良く飛距離を稼げる弾道になった。
純正のSシャフトは、切り返しでシャフトは中間部分が大きめにしなり、ムチのような挙動が味わえる。典型的な粘り系で、シャフトのしなりを感じやすく、タイミングが取りやすいシャフトである。
『JPX850 ドライバー』は調整機能が豊富なドライバーであるが、ニュートラルポジションにおいてはつかまりが適度に良く、重心の深さを感じる。超低重心ではないのでスピンもそこそこ入る。重心距離と重心深度のバランスが良いこともあって、ヘッドの挙動に癖がない。調整機能を利用して、ロフト角と重心の深さカスタマイズ(調整)すると、いろんなタイプのゴルファーが飛びに最適な弾道を打ちやすくなるドライバーだ。ちなみに、筆者はノーマルポジションで最適弾道が打てた。