ブリヂストン J815 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が11.75度でフェース角が+0.5度。アスリート向けにしては捕まりやすいスペックだ。純正Sシャフトの振動数は252cpm。長さは46インチでバランスはD3。クラブ重量は307g。アスリート向けドライバーにしてはやや長めだ。
まずはシャフトに合わせて、やや軽めにスイングしてみると、スパ-ンと弾き感のいいインパクト音とともにボールは高く飛び出した。弾道は高めのドロー弾道。同社のJ715に比べると重心距離がやや長めだ。インパクトゾーンでのヘッドの挙動はJ715に比べるとシャープ感が薄れている。J715がマニュアル系だとすれば、J815はオートマチック系だ。球筋を打ち分けるよりも直進性が高い弾道が打ちやすい。
しかし、一般的な460CCドライバーの中では、決して重心距離は長くはない。ルール最大級の大きさだが、見た目よりも重心距離が短く、ヘッドが返りやすい。オートマチック系に属するが、捕まりの良さにもこだわって設計されている。左へのミスを軽減するタイプではなく、捕まったドローが打ちやすいドライバーである。
そして、J715同様、ルール適合であるがフェースの弾き感が高く、ボールの初速が出やすい。芯を喰うと自分のイメージよりもボールが素早く飛び出す。
ヘッドスピードを46m/sに上げて弾道計測してみる。フェースセンター付近で捕えるとスピン量は2800回転前後。フェースのやや上側で捕らえると2200~2600回転となり、低スピンで飛ぶ弾道が打てた。
純正装着されているツアーAD J15-11W(ブリヂストンオリジナル)は癖のない中調子で、インパクトゾーンでは先端側が素早くしなり戻る。ヘッドの走りを体感しやすいシャフトだ。手元から中間部分がしっかりしているが、タイミングが取りやすく仕上がっている。
弾道調整機能が付いているが、基本性能としてはヘッドの挙動が安定しており、直進性が高い弾道が打ちやすい。投影面積が大きなヘッドのわりには重心距離が長くないので、ヘッドが返りやすくて捕まりもいい。ヘッドの挙動を考えると、直進性が高い弾道をオートマチックに打ちたい人、クラブで捕まった球を打ちたい人と相性が良さそうだ。もちろん、低スピン弾道で飛距離アップを狙っているゴルファーにも期待に応えてくれるドライバーである。