コブラ FLY-Z+ ドライバー
打ってみると?
試打クラブはノーマルポジションでロフト角10度に設定。フリーウエイトは重心が深くなるポジション。シャフトは標準装着されているUSTマミヤ アッタス6。ノーマルポジションでアドレスすると、フェースはやや右を向く。ワッグルすると、シャフトは手元側が硬めで中間部分がややしなる。振動数は261cpm。長さは45インチで、バランスはD4。クラブ重量は316グラム(すべて実測値)。今どきのドライバーとしては、ハードなセッティングだ。
実際に打ってみると、インパクト音はやや控えめ。カーボンクラウンも影響しているのだろうが、スパンとやや乾いたインパクト音。1発目はやや高めの打ち出し角で、やや右に飛び出した。見た目通りに重心距離が長く、インパクトゾーンでヘッドが返りづらく感じる。振り遅れると捕まらないが、一方でインサイドからあおってもチーピンが出づらいという安心感もある。
弾道調整機能が付いているとはいえ、明らかに左へのミスは出づらい。同時に直進性がある弾道がオートマチックに打てる。重心距離の長さも影響し、ボールを曲げようと打っても曲げづらい。契約プロであるリッキー・ファウラーのように、テークバックやトップでフェースをシャットに使うゴルファーと相性が良く仕上がっている。
スイートエリアの広さにも、コブラらしさが感じられる。打点が少々ズレても、ヘッドはブレにくい。だから、ミスヒットしても弾道は安定している。ミート率が悪いゴルファーには、かなりお助け度が高い。
スピン量は、ウエイトの位置によって大きく変化した。重心が深いセッティグで打つと、打ち出し角が高く、スピンも適度に入る。フェース中央付近で捕えると2600~3100回転。対して、重心が浅いセッティングだと弾道がガラッと変わり、打ち出しがやや低く、スピンは減る。フェース中央付近で捕えると、2100~2600回転。打ち方にもよるが、重心位置を前後させるとスピン量は300~500回転ほど調整できる。個人的には、浅重心にした方が低スピン弾道で飛距離が伸びた。
USTマミヤ アッタス6は、オーソドックスな中調子。中間部分にしなるポイントがあり、ほどよく球を捕まえてくれる。挙動が落ち着いているのでタイミングが取りやすいシャフトだ。
コブラらしい直進性のある球が打てて、調整機能により球の高さをスピン量で大きく変えられる。方向性を安定させたい、左へのミスを軽減したいゴルファーにとっては革新的で魅力的なドライバーである。