マーク金井の試打インプレッション

藤倉ゴム工業 Speeder EVOLUTION II

2015/11/10 09:00

シャフトの挙動

シャフト試打で使うヘッドは、テーラーメイド グローレF ドライバー。体積はルール最大級の460cc。シャフトが脱着できるタイプなので、同じヘッドでシャフトを打ち比べられる便利なドライバーである。ロフト角は表示10度。試打するシャフトの種類は661のS。60g台をチョイスしたので、45.5インチの長さで組み上げた(60度法計測)。

ワッグルすると、手元剛性が高いがガチガチという感じではなく、ほんの少しだが、手元側がしなる。前モデルSpeeder EVOLUTIONと比べると、先端側のしなりは控えめだ。

実際に打ってみると、シャフト全体の剛性感が高く、Speederシリーズならでの加速感はあるのだが、前モデルより挙動が安定している。1発目から芯を捕らえられ、2発目以降も打点位置がブレない。手元側に金属を装着している影響なのだろうが、ダウンスイングで腕の軌道が実に安定するのだ。

印象に残った点が、方向性の良さ。つかまりがある程度良いのに、左へのミスが出づらい。意識的にインサイドからあおり気味に打ってもやはり左へのミスは出づらく、方向性安定性に優れている。Speederシリーズは3種類ラインアップされているが、このSpeeder EVOLUTION IIはもっとも直進性が高く、安定した弾道が打ちやすい。また、シャフトの挙動に良い意味で少し遊びがあるので、スイングが多少乱れてもミート率が低下しづらいのも特徴だ。

Speeder EVOLUTION IIはSpeederシリーズらしいヘッドの加速感を保ちつつ、挙動の安定性に優れるので、ゴルファーのストライクゾーンも広い。シャフトの鋭い加速感でヘッドスピードを上げつつ、弾道も安定させたい。そんな欲張りなゴルファーには、非常に満足度が高いシャフトである。

【適正ヘッドスピード】
Speeder EVOLUTION II 661(S):44~48m/s

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藤倉コンポジット
発売日:2015/09/11 参考価格: 43,200円