マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド グローレG ドライバー

2016/01/05 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは、ロフト角10.5度で、シャフトは純正のGL5000(フジクラ製)のSフレックス。アドレスするとフェースがかなり左を向く、強めのフックフェースだ。個体差はあると思うが、フッカーよりもスライサーが構えやすい顔つきと言える。

シニアゴルファーを意識しているためか、純正シャフトはSフレックスにしてはやや軟らかめ。ワッグルすると、中間部分から先端部分が大きめにしなる。

まずは、シャフトの硬さに合わせて、軽めにスイングしてみた。すると、「スパーン」と心地良い金属音とともに、強いドロー弾道。見た目の通り、球のつかまりが非常に良い。重心距離は長めだが、ダウンスイングからインパクトにかけてヘッドが返りやすく、インパクトでフェースは開きづらい。まっすぐ打とうとしても、ドロー弾道になりやすいドライバーだ。フッカーにとってつかまり過ぎる怖さはあるが、スライサーには右へ曲がる度合いが抑えられ、ストレートからドローの弾道が打ちやすく仕上がっている。

そして、印象に残ったのは振り心地。軽めに振っても飛ばせる。軽量&長尺効果でヘッドスピードが上がり、それにともなって、ボール初速も上がるのだろう。ただしヘッドスピードが43m/sになると、クラブの挙動をコントロールしにくくなる。ヘッドスピードをあまり上げない方が扱いやすく、やさしく飛距離を稼げるようにチューニングされている。

弾道計測してみると、フェースセンターで捕らえた場合、スピン量が2600~2900回転。フェースやや上側で捕らえると、スピン量は2200~2600回転まで抑えられた。低スピン弾道で飛ばすというより、適度なスピン量を確保して安定したキャリーが出しやすい。

操作性はさほど高くはないが、つかまり重視に設計されているので、ドロー弾道は打ちやすい。その反面、フェードを打つことは非常に難しくなる。球筋を操るというより、オートマチックにドローが打てる。

純正シャフトとして採用されているGL5000のSフレックスは、切り返しで中間部分が大きめにしなり、そのぶんだけダウンスイングからインパクトにかけてしなり戻る。ゆったり振ると、インパクトゾーンで心地良い加速感が味わえる。

強めのフックフェースに加えて、ヘッドの挙動もつかまり重視。見た目の通り、スライサーでもドローが打ちやすく仕上がっている。さらに軽量&長尺効果でヘッドスピードが遅い人でも振り切りやすく、飛距離を稼げる。体力低下でヘッドスピードが落ちてきた60歳以上のシニアゴルファー、特にスライスに悩む人には、クラブの性能で飛距離アップを狙えるドライバーだ。

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テーラーメイド
発売日:2015/11/07 参考価格: 95,040円