コブラ KING フォージド TECアイアン
打ってみると?(弾道は)
試打クラブに装着されるシャフトは、軽量スチールのN.S.PRO 950GH。硬さはSフレックス。クラブ重量は419gで、バランスはD1.5。硬さの目安となる振動数は333cpm。ロフトは30度で、長さは37インチ(いずれも7番アイアンの数値/60度測定法での計測)。軽量スチールが装着されていることもあり、見た目ほどはハードに感じない。ワッグルすると手元がしっかりしていて、中間から先端にかけて少ししなる。
まずは7番アイアンから打ってみた。1発目からストレート弾道。続けて3発打ってみても直進性のいい弾道で真っ直ぐ飛んでいく。3発目は少しフェースの下部に当たったが、見た目通りに重心が低く、ボールが気持ち良く上がってくれる。
インパクトの感触で際立つのがフェースの弾き感。肉薄フェースの影響もあって球離れは早めでボールが力強く飛び出す。ボールのつぶれは控えめなので、左右にボールを曲げることよりも、直進性が高い弾道をイメージしやすい。芯を喰った時は、フェースの弾き感は強いが、打感はソフト。バックフェースの衝撃吸収効果が上手く機能しているようだ。
ソールの形状は丸みが強めで抜けがいい。ソール幅が広めだがダフり気味に入れてもソールが跳ねすぎない。スパーンと気持ち良く抜けてくれる。抜けがいいのでターフ跡が深くなりづらいアイアンだ。
弾道は高めでスピンはやや少なめ。ストロングロフトなことと、低重心が影響しているのだろう。弾道計測してみると、打ち出し角が19度前後で、スピン量は5300~5700回転。バックスピンをかけて戻す弾道ではなく、落下後のランがほんの少し出る弾道が打ちやすく仕上がっている。
装着されているシャフトがN.S.PRO 950GHなので、ダイナミックゴールドに比べると振り抜きやすい。非力な人向けのアイアンではないが、ヘッドスピードが40m/s以上あれば十分使いこなせるだろう。
デザインはシャープだがヘッドの大きさはセミラージで安心感がある。ストロングロフト設計なので距離がしっかり出てくれ、ミスの許容範囲も見た目通り大きめだ。デザインが格好良くて、飛距離とやさしさをちゃんと両立できているアイアンだ。