ヨネックス EZONE XPG ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角10.5度でシャフトはメーカー純正の「EX310J」。フレックスはS。スペックを計測してみると、10.5度表示でリアルロフト角が11.25度。フェース角は-0.5度(ノーマルポジション)。クラブ重量は320.7gでバランスはD1.5。シャフトの硬さの目安となる振動数は263cpm。ワッグルすると中間部分がクイッと控えめにしなる。純正のSにしてはかなり硬めだ。
まずはメーカーの意図通り、ヘッドスピードを43m/sで打ってみた。「パシーン」とやや高めのインパクト音とともに、ボールは高く打ち出された。複合ヘッドにも関わらず、インパクト音は金属的で甲高い。ストレートに打つつもりでスイングしたら、ボールはやや右に飛び出し軽いドロー弾道になった。
印象に残ったのが振り心地。320gと重さがあるのに、カウンターバランス効果のおかげで振りづらさは感じられない。気持ち良くフィニッシュまで振り切れる。グリップエンド側(手元側)に重さがあるので、ダウンスイングで手の軌道が安定し、芯で捕らえやすい。ただし、振り遅れるとインパクトでフェースが戻り切らず、右にプッシュアウト気味の弾道が出やすい。
ヘッドスピードを46m/sに上げて弾道計測してみると、打ち出し角は14度前後で、スピン量は2400~2700回転。高く打ち出されてスピンが少ない弾道がオートマチックに打てる。スイング中のクラブの挙動が安定しているので、飛距離だけでなく直進安定性にも優れている。
シャフトは切り返しで中間部分がしなり、インパクトゾーンではしなった分だけしなり戻る。しなり戻るスピードが速過ぎないのでタイミングが取りやすい。
重めのドライバーを振り切るのにはパワーが求められるが、このXPG ドライバーはカウンターバランス効果で、重さを感じずに振り切ることができる。それでいて、重さのメリットを生かしてクラブの軌道が安定している。
クラブの軌道が安定しているのでミスを減らせるだけでなく、重いヘッドの効果で飛距離アップが期待できるドライバーである。