ヤマハ RMX 216 アイアン
打ってみると?(弾道は)
試打クラブに装着されるシャフトは、軽量スチールのN.S.PRO RMX95。硬さはS。クラブ重量は409gで、バランスはD1。硬さの目安となる振動数は324cpm。ロフトは30度で、長さは37インチ(いずれも7番アイアンの数値/60度測定法での計測)。
オリジナルの軽量スチールは、ワッグルすると手元がしっかりしていて、中間から先端にかけてしなる。
まずは7番アイアンから打ってみた。「ビシュ」という弾き感が強いインパクト音とともに、ボールが勢いよく飛び出した。7番を手にしているにも関わらず、ボールは前に前に飛ぶ。直進性もすこぶるいい。続けて打っても、左右の曲がる感じがなく、振った方向に真っ直ぐ飛んでいく。
試打して際立つのがスイートエリアの広さ。左右に広いだけでなく、上下にも広い。肉薄ソールの影響だろう。ハーフトップ気味に打ってもボールは気持ち良く上がり、そしてキャリーも出ている。ダウンブローではなく、払って打ってもしっかり距離を稼げた。
ソールの形状は幅広でバンス角は弱め。ソールが跳ねすぎないので、人工マットで打っても抜けが良く仕上がっている。
弾道はやや高めでスピンは少なめ。ストロングロフトなことと、低重心が影響しているのだろう。弾道計測してみると打ち出し角が19度前後で、スピン量は5200~5600回転。7番アイアンにしてはスピン量が少なめだ。グリーンにピタッと止まる弾道ではなく、落下後のランが少し出る弾道になった。7番で打っているにも関わらず、飛距離は7番というよりは6番ぐらい楽に出ている。
装着されているシャフトはオリジナルでN.S.PRO 950GHに比べるとやや軽く、やや軟らかい。非力な人向けのシャフトではないが、振り切りやすいのでヘッドスピードが41m/s以上あれば十分使いこなせるだろう。
ヘッドは大きくてグースネック。捕まりが良くてミスにも強い。そして何より、フェースの鋭い弾きでボール初速が確実に上がる。アイアンの飛距離を伸ばしたいゴルファーには、大いに期待に応えてくれるアイアンだ。