マーク金井の試打インプレッション

テーラーメイド M1 フェアウェイウッド

2016/07/19 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは3Wでロフト角は15度。シャフトは標準装着される、TM-116のSフレックス。ワッグルすると手元剛性が高く、中間部分から先端にかけてしなる典型的な中調子だ。振動数は254cpmでメーカー純正シャフトのSとしては平均的な硬さ。クラブの長さは43.25インチでバランスはD1.5。クラブ重量は323.7gとやや重量感がある仕上がりだ(※実測値)。

弾道調整式なので、セッティングはニュートラルポジション。アイアンでウォームアップ後、軽めにスイングしてみると、「スパーン」とやや乾いた音でボールが力強く飛び出した。ストレートボールを意識してスイングすると、軽いフェード弾道。ドライバー同様、ニュートラルポジションでは左にボールが飛びづらい。アドレスでフェースが開いて見えることも影響しているのだろう。インパクトゾーンではフェースが返りにくく、ドローよりもフェード弾道が打ちやすい。左にいきづらいというよりは、左に飛ばすのが難しく感じるFWである。

弾道は典型的な低スピン弾道。M1ドライバー同様、3Wもオートマチックにスピンが少なく、放物線弾道で飛んでいく。上手く捕らえるとドライバーで打ったかのような強い弾道になり、キャリーだけでなくランでも飛距離を稼げる3Wである。

ヘッドスピードを44m/sぐらいに上げて弾道計測すると、やや低めの弾道で距離が伸び、低スピン。芯で捕らえると、打出し角は11~12度で、スピン量は2900~3200回転。3Wとしてはスピン量がかなり少ない。試しに、低めにティアップして打ったら、打出し角は13~14度前後、スピン量は2300~2600回転前後となった。ティアップして打つと、ドライバーを打った時のような放物線弾道が打てる。

標準装着される純正シャフト(TM1-116)は、切り返しで中間部分がしなり、インパクトゾーンではシャフト先端側がスピーディーにしなり戻る。癖のない先調子でタイミングが取りやすいシャフトだ。

M1シリーズはドライバーも3Wもデザインが同じだが、弾道も非常に似通っている。捕まえることよりも左のミスが出づらく、オートマチックに低スピン弾道が打てる。ヘッドスピードが遅いゴルファー、スライサーにはかなり手強い感じのクラブであるが、反面、吹き上がって飛距離をロスしているパワーヒッター、左へのミスを減らしたい中上級者は、ミスを恐れないでしっかり振り切れるし、低スピン弾道で飛距離を稼げる。ドライバー同様、ハードヒッターの飛びに特化した3Wである。

また、ティショットでも3Wを積極的に使いたい人にも、M1の3Wは大いに期待に応えてくれるだろう。

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テーラーメイド
発売日:2015/12 参考価格: 43,200円