マーク金井の試打インプレッション

コブラ キングコブラ F6+ ドライバー

2016/07/26 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブはノーマルポジションでロフト角10.5度。フリーウエイトは重心が真ん中になるポジション。シャフトは標準装着されているUSTマミヤ アッタスの5S。ノーマルポジションでアドレスすると、フェースはやや左を向く。

ワッグルすると、シャフトは手元側が硬めで中間部分がややしなる。振動数は256cpm。長さは45インチで、バランスはD4.5。クラブ重量は313.1グラム(すべて実測値)。今どきのドライバーとしてはバランスが重い。長さから考えると、恐らくヘッドが重いのだろう。

実際に打ってみると「スパン」と乾いた音とともに、やや低めの打出し角でストレート弾道。球離れは早く、ヘッドの重さが手に伝わる。ヘッドスピードに関係なく、振り切るにはある程度のパワーが必要だ。

これまでのコブラ同様、インパクトゾーンでヘッドが返りづらく感じる。振り遅れるとボールは右に飛び出しやすいが、一方でインサイドからあおってもチーピンが出づらいというタイプだ。

弾道調整機能が付いているとはいえ、ノーマルポジションでは明らかに左へのミスは出づらい。同時にヘッドの挙動が安定しているので、直進性が高い弾道がオートマチックに打てる。ボールを曲げようと打っても曲げづらい。テークバックやトップでフェースをシャットに使った方が、イメージ通りの弾道が打ちやすいドライバーだ。

スイートエリアの広さはコブラらしく、打点が少々ズレてもヘッドはブレにくい。ミスヒットしても弾道は安定し、ミート率が悪いゴルファーにはお助け度が高い。

そして印象に残ったのがスピン量。ノーマルポジション(MID)でも、1発目から低スピン弾道。いい感じで捉えると2400~2800回転。対して、重心が浅くなるセッティングにすると、さらにスピンが減り、2200~2600回転となった。今年モデルのドライバーの中でも、スピン量の少なさはトップクラスで、重心位置を前後させると400~600回転ほど調整できた。

標準装着されるUSTマミヤ アッタスシャフトは、オーソドックスな中調子。中間部分にしなるポイントがあり、ほどよく球を捕まえてくれる。挙動が落ち着いているのでタイミングが取りやすいシャフトだ。市販のアッタスシリーズの中では、アッタス G7に近い感じがする。

コブラらしい直進性のある球が打てて、調整機能によりスピン量を大きく変えられる。ヘッドが重いので非力な人向けではないが、スピンを減らして飛距離を稼ぎたい人、左へのミスを減らして方向性を安定させたい人には、飛んで曲がらない弾道が打ちやすいドライバーである。

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コブラ
発売日:2016/02/05 参考価格: 72,360円